ミトコンドリアを介したオルガネラ間相互作用は、植物のさまざまな生理機能にとって必要不可欠である。本研究では、カルボキシル化および脱炭酸反応のコファクターであり、胚発生など植物の発生過程に必須の因子であるビオチンの生合成に、ミトコンドリアとペルオキシソームにわたる代謝反応が必要であり、それが植物と菌類で進化的に保存されていることを明らかにした。また、植物細胞において、ミトコンドリアと他のオルガネラとの物理的近接の役割を明らかにするため、ミトコンドリア動態制御因子MIRO1に対する人工マイクロRNAを発現させることで、ミトコンドリアの細胞内分布を変化させた形質転換植物の作成を行った。
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