イネの湾曲型倒伏に対する抵抗性向上を目的として、上位部稈の物理強度に関与する量的形質遺伝子座(QTLs)の研究を行った。2年間のQTL解析から、第11染色体上に上位3節間すべての挫折抵抗を増加し、節間伸長に関与しないQTL(bsuc11)を見い出した。bsuc11ついて機能解析を行った結果、bsuc11は出穂後生じる上位部稈の挫折抵抗低下を抑制することが明らかになった。bsuc11の近似同質遺伝子系統作成のためにQTLの矮小化を行った結果、後代系統の遺伝型と表現型の比較から2つのQTLの存在が示唆され、それぞれ1.6Mb(bsuc11a)と2.6Mb(bsuc11b)の候補領域に絞り込んだ。
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