青枯病菌は重要な農作物を多数含む、50科200種以上の植物に感染し被害を与える土壌伝染性の植物病原細菌である。青枯病対策として、農薬や輪作、耐病性品種の利用などが行われているが、環境への影響や経済性の問題が存在している。今回の科学研究費助成事業で、植物病原菌に繊維状のファージが感染した際に引き起こされる様々な現象を報告した。それらは繊毛による運動性の変化や、細胞外多糖の蓄積量の変化、そして病原性の変化であった。 RSSタイプのファージは病原性を増加させる。RSMタイプのファージは病原性を失わせる。ということが判明した。 将来的にはRSMタイプファージの青枯病対策への利用が期待できる。
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