薬物代謝酵素を含有するミクロソーム試料を用いて薬物の代謝率を計測することは、医薬品開発や薬物投与設計において極めて重要である。しかしながら、現在のアッセイ法は低感度で時間を要するといった問題を有している。本研究では、高感度で迅速な計測が可能な新しいアッセイ法の開発を目指し、ミクロソームの電極界面上への適切な固定化および電圧を掛けることによる薬物代謝酵素反応の駆動と活性評価を可能にするミクロソーム固定化電極の開発を行った。電極界面を核酸分子で適切にコーティングすると、比較的安定に該薬物代謝酵素反応を電気化学駆動できることを見出し、前記目的のための要素技術の構築に成功した。
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