医療従事者たちの診療関連死届出に関する意識と職業性ストレスの状況について測定するために、日本医療機能評価機構認定病院を対象にアンケート調査を行った。職種によって職業性ストレスの傾向に特徴がみられた。また、死因説明に対する遺族の納得の有無や職種の違いが診療関連死発生後の対応意識に影響を与えていた。医療機関内での意思形成が円滑ではない可能性が示唆された。医療事故調への届出に伴う業務量の増加についても、各職種ごとに異なった観点から支援していく必要がある。医療事故調の組織や運用に関する法整備と並行して、医療現場の抱える労働環境について改善することも医療安全文化醸成のためには重要であると考えられた。
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