本研究はパーキンソン病患者の非運動障害、特に疲労感とその特徴に着目して、摂食・嚥下障害との関連性について調査を行った。調査は国内にある大学病院の神経内科外来などに通院するパーキンソン病患者を対象に、非運動症状と摂食・嚥下障害、さらに生活の質量(QOL)を問う質問紙調査を実施した。調査の結果としては疲労が代表する非運動症状が嚥下障害とそれぞれに有意な相関関係も認められた。パーキンソン病患者は運動障害による末梢性疲労のほか、ストレスが関与する中枢性疲労もある。これらは注意力と持続遂行力が影響することによってパーキンソン病患者の嚥下障害に関連したのではないかと考えられる。
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