SGA性低身長患者に対して成長ホルモン(GH)治療を行い、治療後1年間の内分泌代謝・免疫学的指標の変化を検討した。また、治療前患者のデータを基礎疾患のない対照者と比較した。患者群では治療開始1ヶ月後よりIGF1が上昇し、3ヶ月後から身長SDSが改善したため、GHの成長促進効果が確認できた。治療前患者群では対照群よりHbA1cが高かったが、GH治療後の悪化は認めなかった。患者群では治療後LDL-Cは低下し、GHの脂質代謝改善作用を示唆した。同時にアポ蛋白の変化も認めた。患者群では白血球数・好中球数・リンパ球数・リンパ球分画比率で対照群と差があったがGH治療後はそれぞれ対照群に近づく変化を示した。
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