本研究では、CT検査における体表遮蔽撮影法の確立を念頭に置き、CT肺がん検診において画質を著しく低下させることなく放射線高感受性である乳腺の被曝低減を可能にする最適な遮蔽材質を明らかにすることを目的とした。遮蔽材として選定した複数種類の金属板等(銅板、亜鉛板、モリブデン板、ステンレス板、ゴムシートおよびビスマスシート)をファントム上に配置してCT撮影を行い、乳房相当部分の線量測定および肺野相当部分の画質評価を実施した。各遮蔽材の線量低減率と画質の関係等を検討し、遮蔽撮影が有用であること、および亜鉛や銅が遮蔽材として適していることが示唆された。
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