研究概要 |
未だ不明な点が多い妊娠時の胎盤における尿酸輸送・尿酸代謝に関して検討を行った。帝王切開時に採取した母体血と臍帯血の血清尿酸値に大きな差は見られず、胎盤において積極的に尿酸輸送が行われていることが示唆された。胎盤には尿酸輸送体OAT4, OAT10, URATv1, ABCG2の発現を確認した。ヒト絨毛癌由来のBeWo細胞を用いて、尿酸取り込み活性を測定したが、ほとんど尿酸は細胞内には取り込まれていなかった。BeWo細胞では4℃条件下でもトランスウェル上下間での尿酸輸送が確認できた。したがって、胎盤においては尿酸がパラセルラー経路で輸送されていることが示唆された。
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