前年度までに細胞間隙を開大する効果をH89で確認した。H89で開大された細胞間隙を足場に移植細胞が生着するか確認した。 ハートレー系モルモットを用い、幹細胞移植前5日に難聴モデルを作成した。移植細胞としてマウス由来ES細胞を用いた。H89注入15分後、5μLのES細胞(濃度1000cells/μL)を注入した。移植後1,2,4週間後に蝸牛を摘出し、凍結切片を作成した。免疫染色は一次抗体としてOct3/4、二次抗体としてAlexa 594 、核染色としてDAPIを用いた。顕鏡の結果、蝸牛基底回転、蝸牛階に少数の上皮内に侵入する移植細胞が確認されたが、いずれも2-3個と少数であった。
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