軸索輸送のアンカー蛋白であるsyntaphilinの視神経内での発現、関与を調べた。視神経内ではアストロサイトに発現していた。網膜内では、網膜神経節細胞、網膜神経線維、アストロサイトが発現していた。また、脳内の視覚路である上丘では、神経細胞体に発現していた。網膜内でのsyntaphilinの発現をウエスタンブロットにて確認した。視神経切断により軸索障害をおこし、syntaphilinの変化を調べた。切断3日・7日後、視神経内でsynthaphilinの発現が有意に減少することをリアルタイムPCRおよび免疫染色にて確認した。視路におけるsyntaphilinの発現ならびに軸索障害時での変化は未だ報告がなく、今回の研究により初めて明らかになった。 また、視神経線維における臨床研究として、光干渉断層計を用いて緑内障ならびに圧迫性視神経症、外傷性視神経症における神経線維層厚の検討を行い、いくつかの海外雑誌で論文化された。
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