本研究は下顎角の大きさの異なるマウスを用いて,下顎角の大きさを規定する遺伝子が存在する染色体領域について検討することを目的として行った。マウスのDNAを抽出し,B6,C3H系統間で多型のあるDNAマーカーを設定し分析したところ,D13Mit76の近傍に大きさを規定する遺伝子の存在する可能性が示唆された。 コンソミックマウスの下顎角の大きさを測定した結果,13番染色体が関わっている可能性が示唆された。環境要因が与える影響について検討するため,ラット上顎臼歯を5週齢で抜歯し粉末飼料で飼育し,マイクロCTで経時的に下顎角の大きさを計測した。抜歯群は7~20週齢までコントロール群よりも有意に大きかった。
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