本研究は、がん相補代替療法として取り入れられているアロマセラピーに着目し、精油を用いた看護ケアの効果を検証した研究である。①ラベンダー精油を用いた足浴:化学療法を行っているがん患者に行った結果、疲労感が軽減し、唾液中コルチゾール値の低下からストレス緩和効果も示唆された。②精油を用いた下肢マッサージ:成人女性にゼラニウム・ティートリー精油(精油G群)およびオレンジ・ティートリー精油(精油O群)で両下肢のオイルマッサージを行った。結果、いずれも緊張・不安が緩和され、精油G群では副交感神経が優位になり、抑うつ気分が緩和された。また、精油O群では混乱の感情が低下した。
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