研究課題/領域番号 |
23H00463
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 康一 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (70400299)
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研究分担者 |
青木 孝文 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80241529)
大木 哲史 静岡大学, 情報学部, 准教授 (80537407)
西垣 正勝 静岡大学, 情報学部, 教授 (20283335)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 画像,文章,音声等認識 / バイオメトリクス / ディープラーニング / 学習表現 / セキュリティ技術 |
研究実績の概要 |
本年度は,以下の3項目について研究を実施した. 1. 学習表現を用いたバイオメトリクスの基本技術を開発するために,生体特徴に含まれる対象固有の特徴量を抽出する各種アルゴリズムを検討した.例えば,顔パーツからの特徴抽出と認識アルゴリズムを検討した.生体特徴に特有なパターンを学習時に考慮するために,生体特徴に生じた歪み・ノイズ・位置姿勢変化などを考慮するためのデータ拡張を検討した.例えば,指紋画像に固有の変動を模倣するデータ拡張を検討した.生体特徴の学習表現に基づいた識別アルゴリズムおよび分類アルゴリズムを検討した. 2. 学習表現を用いたバイオメトリクスのセキュリティ技術を開発するために,バイオメトリクスシステムへのなりすまし攻撃やDeepFakeなどを検知する手法およびバイオメトリクスシステムに登録されているテンプレートへの攻撃に対応するためのキャンセラブルバイオメトリクスの手法を検討した.例えば,一般画像に顔特徴量を埋め込むことでプライバシー保護を行ったり,顔画像に別人の顔特徴量を埋め込むことで顔画像の非識別化を行ったりする手法を検討した. 3. 学習表現を用いたバイオメトリクスの解析技術を開発するために,各種生体特徴を意味のあるパーツに分解し,CNNの推論根拠を詳細に解析する手法を検討した.一般に用いられている顔パーツを詳細に定義し直すことで,細かいパーツで顔画像を解析することを可能にするとともに,詳細なパーツを用いることで顔認証における推論根拠の高精度化を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画時に予定している通りに進んでいる.次年度についても,当初の研究計画通りに進めて問題ないことを研究参画者の間で確認している.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,本年度までに検討した各種基本アルゴリズム,セキュリティ技術,学習表現を用いたバイオメトリクスの解析技術の評価と解析を行うとともに,学習表現を用いたバイオメトリクスの応用研究を推進する予定である.
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