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2023 年度 実施状況報告書

学習者間談話から探る第二言語学習者のメタ認知的意識の変容

研究課題

研究課題/領域番号 23K00784
研究機関関西大学

研究代表者

名部井 敏代  関西大学, 外国語学部, 教授 (20368187)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードランゲージング / メタ認知的意識 / グループ活動 / 協働
研究実績の概要

本研究は,外国語学習過程における言語的知識や言語運用に向けた意識の変容と実際の外国語学習の関係を,学習者間対話におけるランゲージングに焦点をあてて調査することを目的としている。学習者が,自律的・自発的に学習対象を焦点化し,自身の学習に対する心理や行動を管理・調整するメタ認知的能力をもつことは,教育全般で重要視されているが,こうしたメタ認知的能力は学習者が関わる談話と関係が深いと考えられる。実際,社会文化理論はことばを認知的・精神的活動を媒介する道具としており,これに基づいた第二言語習得研究では,学習者のランゲージング (つまり, 学習言語や言語学習過程に関わる言葉での表出) が,言語知識の深化および言語運用力向上に関与していることを肯定的に示唆する結果が報告されている。外国語教室内では,コミュニケーション能力向上のためペア・グループ学習者間対話を伴う活動が奨励されているが,こうした学習者間対話で言語知識の深化・言語運用力向上への貢献が期待できるランゲージングが起こるのか,またより多くのランゲージングを産出させる方策導入が可能かを,本研究は調査する。
具体的には,グループ間議論の場を設けた平時の授業環境で,学習者がピア対話を通じて自律的メタ認知的意識を変容させるのか,そうならばその変容にどのような特徴があるのかを質的にあぶり出して調査したいと考えている。調査の文脈は(1)英語を苦手とする初級レベルの大学生英語学習者対象のリーディングクラスと,(2)英語主専攻の大学上位年次生が受講するCLILクラスである。
研究1年目の2023年度は,予備調査として(1)の場面において,グループ活動時の学習者がグループ活動時のピアとの相互交流と自身のL2学習をどのように評価しているか振り返り形式の質問紙調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

収集した振り返り報告のデータ分析を行い報告にまとめることを年度内の目標にしていたが、学内業務繁忙のため、質的データ分析に取りかかれていない。

今後の研究の推進方策

2024年度は主要調査として上述の(1)(2)それぞれの文脈において参加対象者を絞って事例研究となるデータ収集(e.g., グループ間談話データおよびインタビューデータ)を収集する。年度後半には、(2)で収集したデータの予備分析と報告作成に取り組みたい。

次年度使用額が生じた理由

学内業務繁忙のため,本格調査が遅れているため予定していた研究設備購入などが遅れた。今後、必要な本格調査のため必要な備品購入を勧めるとともに、予定通りデータ分析や発表等を目的とした謝金・旅費の支出を予定している。

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公開日: 2024-12-25  

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