研究課題/領域番号 |
23K01560
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研究機関 | 静岡文化芸術大学 |
研究代表者 |
高島 知佐子 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (70590404)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 伝統工芸 / 産地 / 後継者育成 |
研究実績の概要 |
2023年度は、刃物と手漉き和紙産地に関する先行研究、海外の工芸に関する先行研究を整理するとともに、昨年度から継続して行なってきた工芸研究の成果の一部を国際学会、研究ノートで発表した。加えて、産地規模の大きい傾向にある刃物、従来から他の工芸に比べて産地規模の小さい和紙のほか、産地規模が急速に縮小している漆器の産地を調査した。その結果、刃物、和紙、漆器では、産地内分業構造や問屋の役割、後継者育成の方法が異なることがわかった。特に、漆器の調査からは、産地における美術品としての工芸の存在を考慮して、分析を進める必要があることがわかった。また、後継者育成において、美術品としての工芸の生産が盛んな産地では、制度的には産地ではなく、漆芸の後継者育成に重きが置かれている状況も見えた。 これらの調査活動のほか、品目別に異なる状況にある工芸の全体像を描くために(これは過去の研究から見えた課題)研究会をオンライン、対面で計3回開催し、海外発信、地域経済、職人の技など、多様な観点から伝統工芸を捉え、議論していく活動を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一部、当初の予定にはなかった調査や活動を含むが、研究成果の公開、調査、研究会開催と概ね計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までの調査・研究を踏まえて、2024年度は研究の一部を国際学会で発表するとともに、論文にまとめ学会誌等に投稿する予定である。このほか、2023年度から引き続き、海外の工芸に関する先行研究の整理を進める、加えて、伝統工芸に関する研究会も開催し、多様な視点からの議論を通し伝統工芸の全体像を描くことにつながる研究活動を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
アルバイト等の人件費を多く使用せず文献収集や整理が進み、この分が予算より少ない執行となった。また、当初予定した調査回数よりも少ない数となり、予定にはなかった調査先(本研究において調査した方が良いと判断)に行ったこと等から、旅費も少ない金額の執行となった。2024年度は、この分を国際学会への参加、当初予定あった調査先への追加調査等にあてる。
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