現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
複核錯体を構築するために必要な配位子前駆体の合成を検討した。スペーサーとして9,9-ジメチルキサンテンを用いて4,5-ジホルミル体に誘導した後,トリメチルホスファイトとジアセチルから得られる2,2,2-トリメトキシ-4,5-ジメチル-1,3-ジオキサホスホレンとの反応によりビス(アセチルアセトン)体の合成に成功した。次に,3座目の配位部位として機能するアミノ基やホスフィノ基を有する第1級アミンとの反応による配位子前駆体の合成を検討したが,目的配位子の合成には至らなかった。そこで用いる第1級アミンや反応条件等,種々検討したが,期待される生成物は得られなかった。これらの反応において目的生成物が得られない要因を調査したところ,スペーサーとして用いたジメチルキサンテン骨格の分解を示唆する結果が得られた。 スペーサーとしてジベンゾフランを用いて配位子前駆体の合成を検討したが,目的配位子の合成には至らなかった。今後はスペーサーとして用いる化合物の検討を行うとともに,反応条件等についても検討を行い,配位子が合成でき次第,複核錯体合成を行う。
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