研究課題/領域番号 |
23K05423
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
西山 未真 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70323392)
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研究分担者 |
神代 英昭 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (60431699)
シュレーガ ベンジャミン 宇都宮大学, 農学部, 助教 (90943605)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ローカルフードシステム / フードポリシー / 地域食堂 / 子ども食堂 / フードバンク / 食料不安 / 食料安全保障 |
研究実績の概要 |
2023年度は、フードポリシーに関する論文整理とローカルフードシステムの実態調査を、墨田区と栃木県益子町で実施した。 墨田区では、第一次産業のない地域であるがゆえに、食料不安の高さが顕著である。一般的なローカルフードシステム(食と農が直接結ぶ関係)は、非常に脆弱であるものの、そうした環境を改善するための「食育」活動が盛んであり、日本型フードポリシーの実践版として注目に値する。したがって、墨田区で主催している食育推進リーダー養成講座での調査を3回実施した。墨田区での食の位置付け、フードポリシー的な取り組みの整理、進捗状況等を把握することができた。加えて、遠隔型地域におけるローカルフードシステムの把握の一環として、「すみだ青空市やっちゃば」での出店とコンポストモニター募集をおこなった。4名の方がコンポストのモニターに名乗りを上げてくれた。引き続き、フォローをしていく。 栃木県益子町での調査は、2023年7月から2024年1月にかけて実施した。ローカルフードシステムに関する地域資源とステークホルダー調査と、益子町農業戦略会議に参加し、益子町版フードポリシーを進めるための農業戦略計画に向けての計画案を提出した。ステークホルダー調査では、道の駅ましこ、益子町学校給食センター、社会福祉協議会(子ども食堂、フードバンク関連)、なないろこども食堂などへの調査を複数回行い、ローカルフードシステムとしての地域資源とステークホルダーを結ぶマップを作成した。 益子町大平地区では、地域の行事食に関する調査を実施し、それを踏まえて、地域食堂を実施し、地域の行事食の再現を行った。地域食堂がきっかけで、地域の食が見える化し、農村地域でも乖離していた食と農が結ばれる状態で地域食堂が開催可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度前半は研究を進めることができず、スロースタートとなったが、後半に集中的かつ継続的に調査を実施することができたため、概ね順調に進められているといえる。フードポリシーの文献調査の結果の一部を学会で報告し、学会誌論文に取りまとめた(農業市場研究)。研究分担者との連携があまり進められていない点は、今後改善していくべきポイントである。共通の職場というメリットをいかし、隙間時間を活用して、研究連携を進めたい。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、益子町での調査を重点におく。以前に実施したアンケートの追加分析を行い、地域の食と農についての聞き取り調査も実施する。加えて、2023年度からのステークホルダーと地域資源の調査も継続し、2024年度末には、益子町のローカルフードシステムの実態把握とその特徴把握を行う。 同時に、高知県四万十町での地域の食の継承に関する調査を実施する。墨田区での調査も引き続き実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究分担者との共同調査が実施できず、研究費の残額が生じた。今年度は、昨年度予定していた調査を優先的に進めるとともに、その調査の支出に昨年度分の残額を充てる。
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