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2023 年度 実施状況報告書

手術・ 集中治療に関連したPTSD治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08417
研究機関久留米大学

研究代表者

原 将人  久留米大学, 医学部, 准教授 (10330862)

研究分担者 黒岩 真帆美  久留米大学, 医学部, 助教 (20585690)
西 昭徳  久留米大学, 医学部, 教授 (50228144)
首藤 隆秀  久留米大学, 医学部, 准教授 (70412541)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード恐怖条件付け / 麻酔薬 / デクスメデトミジン
研究実績の概要

2023年度は研究計画の初期段階である恐怖条件付け実験にあたり、実験装置購入業者の選定と注文を行った。実験装置は小原医科器械株式会社に注文し、2023年9月下旬に納品された。実験装置納入までの期間は、マウス脳への遺伝子導入のためのウイルスベクター注入手技や、ファイバーフォトメトリのための光ファイバー埋め込み手技を習得し、行動実験確立後の計画に向けた準備を行った。
恐怖条件付け実験装置の納品後はフットショックの刺激強度や回数、音による条件刺激の長さなど、基本的な条件設定に続き、薬理学的介入を含めた恐怖条件付け行動実験を行った。恐怖条件付けに対し、α2アドレナリン作動薬のデクスメデトミジン(DEX)による薬理学的介入を行った。DEX 20μg/kgを恐怖条件付けの30分前にマウス腹腔内に投与すると、Cued testにおけるすくみ行動が減少することを見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

恐怖条件付け実験において、恐怖記憶の増強をみる実験のうち、Contextual testでは予想どおりのすくみ行動がみられたが、Cued testによるすくみ行動の比率が不安定かつ明らかに予測より低い。このため薬理学的実験などの介入実験に遅延を生じている。現在、解決に向けて恐怖条件付けの事前に数日間のハンドリングを行ったり、ショックグリッドに入れる操作や腹腔内投与のリハーサルを行うなど、恐怖条件付け実験の基本的な条件や手法の見直しと試行を繰り返している。

今後の研究の推進方策

進捗状況で述べたように、現在の課題は恐怖条件付け行動実験を確立することであり、実験のコンディションを見直している。Cued testで安定したすくみ行動が得られるようになれば、デクスメデトミジンなど麻酔関連薬剤の恐怖条件付けに対する効果を調べる。また、DBH-Creマウスを用いて青斑核から海馬歯状回に投射するノルアドレナリン神経活動を制御し、デクスメデトミジンの恐怖条件付けに対する効果のメカニズムを裏付けする。さらにはファイバーフォトメトリと恐怖条件付けを同期させる実験系の確立を目指す。

次年度使用額が生じた理由

実験動物の購入と飼育費、試薬購入、ファイバーフォトメトリ消耗品等の購入に充てる。

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公開日: 2024-12-25  

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