研究課題/領域番号 |
23K08582
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平井 高志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (40510350)
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研究分担者 |
福島 雄大 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (40837895) [辞退]
吉井 俊貴 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50583754)
位高 啓史 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60292926)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 末梢神経障害性疼痛 / マクロファージ / サテライトグリア / 後根神経節 / RNA |
研究実績の概要 |
臨床現場において神経障害性疼痛は難治であり生活の質を損なうことが知られている。既存の治療で十分な効果があるとはいえず、病態の解明と治療法の確立が求められている。我々はかねてから神経損傷後に後根神経節(DRG)マクロファージが神経障害性疼痛の発症と慢性化を惹起させていると仮説を立て、マクロファージがニューロンやサテライトグリアにどのような影響を及ぼしているかをトランスジェニックマウス細胞単離技術・RNAシーケンスによって機序を検証することを本研究の目的とした。令和5年度の一年でDRGを取り巻くサテライトグリアを単離抽出しRNAシーケンスを行った。ケモカイン受容体関連のpathwayが賦活化されており、レジデントマクロファージの活性化と単球由来マクロファージの遊走を促進していると示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SOX10-eYFPトランスジェニックマウスを用いてサテライトグリアおよびマクロファージといったグリア細胞のFACSを用いた単離に成功しておりおおむね当初計画の通り進んでいる。現時点ではサテライトグリアのRNAプロファイルが同定されいるが、マクロファージのプロファイルは今後の課題であり、Iba-1-eGFPトランスジェニックマウスを用いて詳細に計画を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Iba-1-eGFPトランスジェニックマウスを用いて内因性にYFP発現しているマクロファージをFACSで抽出する。単球由来かDRG細胞内のレジデントマクロファージかを組織学的に調査し、神経損傷後どのような形でサテライトグリアとマクロファージが神経細胞へシグナルを出し、疼痛メカニズムを発症維持するのかを調査する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和6年度より高価で受託が必要な分子生物学的実験が計画されており、その実験費用に回した。
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