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2023 年度 実施状況報告書

尿路上皮癌のRNA修飾によるエピトランスクリプトムの解明と新規治療戦略創成

研究課題

研究課題/領域番号 23K08778
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 致之  大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90759557)

研究分担者 河嶋 厚成  大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50746568)
長谷 拓明  大阪大学, 大学院薬学研究科, 助教 (80779926)
野々村 祝夫  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30263263)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードRNA修飾 / 尿路上皮癌
研究実績の概要

抗PD-1抗体や抗体薬物複合体は尿路上皮癌において臨床応用されているが、治療成績は不十分であり、新規治療標的が必要である。現在、ゲノミクスやトランスクリプトムは広く研究されており、セントラルドグマで上位のRNA修飾によるエピトランスクリプトムに着想した。RNA修飾の種類は豊富で、真核生物では130種類以上同定され、mRNA、tRNA、rRNAでそれぞれRNA修飾が発見されている。RNA修飾はWriter・Eraser・Readerと呼ばれる修飾酵素で調整され多種多様な遺伝子発現に関与しているが、依然不明な点が多い。これまでに我々は尿路上皮癌組織のRNA修飾を質量分析法で網羅的に定量し、癌と正常組織間の差異を同定し、重要なpathwayとの関連も確認した。本研究では臨床検体から癌促進性・抑制性RNA修飾に着目し治療標的候補を探索する。
これまでに健常者の正常尿路上皮、尿路上皮癌患者の腫瘍組織ならびに非腫瘍部尿路上皮のRNA修飾を定量し、D(dihydrouridine)、m5C(5-methylcytidine)、m3C(3-methylcytidine)など複数のRNA修飾が相関して変化しRNA修飾群を形成していることを同定した。またこれらのRNA修飾群には、腫瘍部・非腫瘍部でそれぞれ発現上昇しているものが存在した。
上記内容を2023年度に国内学会で発表してきた。また現在、RNA修飾群を調整している遺伝子を探索すると同時に、尿路上皮癌の細胞株を用いてin-vitroでこれを検証している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでに健常者の正常尿路上皮、尿路上皮癌患者の腫瘍組織ならびに非腫瘍部尿路上皮のRNA修飾を定量し、複数のRNA修飾が相関して変化しRNA修飾群を形成していることを同定した。これらのRNA修飾群には、腫瘍部・非腫瘍部でそれぞれで発現上昇しているものが存在した。

今後の研究の推進方策

今後、これらのRNA修飾群の生物学的特性をin-vitroで検証している。また、尿路上皮癌のマウスモデルを用いて、in-vivoでRNA修飾群の生物学的特性を検証していく。

次年度使用額が生じた理由

研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額が異なった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Implications of RNA modification clusters in urothelial carcinoma2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyuki Yamamoto, Atsunari Kawashima, Hiroaki Hase, Yohei Miyazaki, Yuki Horibe, Masaru Tani, Nesrine Sassi, Toshihiro Uemura, Akinaru Yamamoto, Gaku Yamamichi, Kosuke Nakano, Yu Ishizuya, Taigo Kato, Koji Hatano, Norio Nonomura
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術総会
  • [学会発表] 尿路上皮癌におけるRNA修飾クラスターの生物学的意義解明2023

    • 著者名/発表者名
      山本致之、河嶋厚成、長谷拓明、宮崎陽平、堀部祐輝、山道 岳、石津谷祐、加藤大悟、波多野浩士、野々村祝夫
    • 学会等名
      第33回泌尿器科分子・細胞研究会

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公開日: 2024-12-25  

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