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2023 年度 実施状況報告書

scRNA-seq解析による癌細胞と癌関連ECMの両方に着目した癌細胞の転移制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K09306
研究機関千葉大学

研究代表者

宮本 勲  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00741836)

研究分担者 伊豫田 学  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40431746)
中嶋 大  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (50431747)
坂本 洋右  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50451745)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードリシン水酸化酵素2 / コラーゲン・ハイウェイ / LH2強制発現OSCC細胞株
研究実績の概要

本研究では,癌関連ECMと仮定するLH2-Colとその細胞亜集団の実質的機能の実体を解明し,癌関連ECMと癌細胞の両方に着目した選択的で効果的な癌転移治療薬の開発を目指す.
LH2強制発現OSCC細胞株 (oeLH2細胞)を作成し, LH2の発現状況の確認をqRT-PCR 法およびWestern blot法にて確認した. さらに,LH2強制発現OSCC細胞株とoeMock細胞にて多角的な機能解析 (細胞増殖能試験/浸潤能試験/遊走能試験) を行い,悪性度の変化について評価した. その結果, oeLH2細胞にて細胞増殖能・浸潤能・遊走能の有意な亢進を認めた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は, 目的遺伝子の塩基配列を組み込んだベクターの作成を行った. 次に, 目的のベクターを取り込み安定発現している細胞の選択を行うため抗生物質を用いた選択濃度の決定, およびトランスフェクション効率の向上のため予備実験としてトランスフェクション条件の検討を行った. その後, Lipofectamine2000を用いてOSCC細胞(MOC1, Sq-1979)にベクターのトランスフェクションを行い, 前述の選択濃度にてLH2高発現OSCC細胞株を樹立した. 安定発現株についてはqRT-PCR 法およびWestern blot法を用いてLH2の発現状況を確認し, oeLH2細胞を樹立した. さらに, 樹立したLH2高発現OSCC細胞株の細胞増殖能・浸潤能・遊走能等の多角的な機能解析を行い, その悪性度について評価した.

今後の研究の推進方策

oeLH2細胞およびLH2‐KO 癌細胞をヌードマウスに移植し増殖した腫瘍組織において,生細胞を高精度に分離・抽出し, scRNA-seqを行い,それぞれの細胞を特徴ある遺伝子発現によって解析を行う.各組織(移植組織・全身組織(特に肺や肝臓)で見られるクラスタを同定し,遺伝子発現などの特徴を解明する. 同定した特徴的遺伝子群のコードするタンパク質の選択的制御薬(低分子化合物)をin silico のドッキングシミュレーションにて選出する.選出された低分子阻害剤をOSCC細胞培養時に添加し、細胞増殖能試験/浸潤能試験/遊走能試験を行う.無添加群と比較して有意に差が確認された阻害剤を同定する.

次年度使用額が生じた理由

次年度にRNA-seq解析を予定しているため.

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公開日: 2024-12-25  

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