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2023 年度 実施状況報告書

急性下痢症起因ウイルスの易感染性に関わる宿主因子の発達と罹患リスク

研究課題

研究課題/領域番号 23K09665
研究機関東北大学

研究代表者

斉藤 繭子  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20598031)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード下痢症 / 胆汁酸
研究実績の概要

本研究はウイルス性下痢症の罹患率や重症度に腸管内に存在する胆汁酸組成がどのように関わっているかを調査することを目的としている。2023年度は乳幼児における唾液中の組織血液型抗原(HBGA)濃度に経時的な変化が見られるかを調べるため、フィリピンで行われた乳幼児の下痢症コホート研究(AMED感染症研究国際展開戦略プログラム)において小児から定期的に採取された唾液検体を用いてHBGAを定量した。これには2歳未満で研究に参加し2年間追跡可能で一人当たり7~8の唾液検体が収集できた60名の小児を選出し、HBGAの濃度の推定には当該研究室で適性化したELISA法によるH抗原濃度の測定を用いた。得られた測定値は個人別、年齢階層別に経時的変化の有無を解析した。この結果、生後6か月までに採取された唾液中のHBGA濃度は他の年齢層よりも高い可能性が示唆された。一方、同様の検査を行う予定であったペルーのコホート研究で採取された検体の利用については、研究協力施設での方針の改定により新たな研究協力のための覚書が必要になったため2024年度以降に延期した。コホート研究遂行について現地の情報収集を行い、現地関係者と研究計画について検討した。
上記フィリピンコホート研究で採取された便検体については2024年度以降に胆汁酸測定を行う糞便検体を選択するため、コホート研究で報告された下痢症エピソードでの臨床データを下痢症の重症度スコアを用いて軽症と中等症に分類し、唾液中のHBGA測定値により分泌型・非分泌型に分けるなど臨床・疫学的背景因子の解析を行い、比較群選出の検討を行った。国内成人下痢症研究についてはフィルムアレイの結果でカンピロバクターが陽性であった検体についてはPCRにてカンピロバクタージェジュニの検出を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ペルーの研究協力機関において体制や方針の変更があり、施設間で研究協力のための覚書を締結することが勧められたため、2023年度に予定していたペルーコホート研究での保存検体の輸送と解析を保留した。

今後の研究の推進方策

2024年度には選択した便検体中の胆汁酸解析を進める。また、ペルーにおける前向き研究については現地研究協力期間と準備を進め、検体収集を開始する。

次年度使用額が生じた理由

ペルーにおいて検体輸送や研究準備が研究協力の覚書の締結のために遅れたため、2024年度に持ち越した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (2件)

  • [国際共同研究] カエタノ大学(ペルー)

    • 国名
      ペルー
    • 外国機関名
      カエタノ大学
  • [国際共同研究] 熱帯医学研究所(フィリピン)

    • 国名
      フィリピン
    • 外国機関名
      熱帯医学研究所

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公開日: 2024-12-25  

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