研究課題/領域番号 |
23K09853
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研究機関 | 熊本保健科学大学 |
研究代表者 |
江上 史子 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (80336841)
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研究分担者 |
松成 裕子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00305848)
増満 誠 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10381188)
本武 敏弘 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (30879911)
松枝 美智子 星槎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (50279238)
葛島 慎吾 宮崎県立看護大学, 看護学部, 講師 (20759419)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 高度実践看護師 / 研究支援 / 実態調査 / モデル開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高度実践看護師(以下、APNとする)に対する研究支援システムのモデルを開発・運用し、効果を検証することである。APNへの研究支援は、多くはAPNが修了した大学院で行われている。しかし教員の退職や移動で適切な指導者を得ることが困難な状況もある。また、所属施設からの組織的な支援が十分ではなく、研究時間・資源の不足に悩む現状がある。先行研究ではAPNの研究能力の育成を目的としたシステム構築の研究は見られなかった。本研究の意義として、APNの研究能力の向上、ひいては臨床実践の質の向上が期待できると考える。 2023年度は、九州・沖縄地域のAPNの研究活動状況の実態調査を行う為、質問票の作成を行った。国内外のAPNの継続教育システム、研究活動、研究支援に関する文献を検討し、APNへの大学院教育に携わる研究分担者と研究協力者であるAPNとディスカッションを行い、調査票の質問項目を作成した。現在、質問票と研究協力依頼文書を発送手続き中である。2024年5月末~6月初旬までにデータを収集し、その後に分析を行う予定である。 また、研究者・研究分担者らは、2023年度は4回の「研究お助けラボ」をzoomで開催し、APNを中心とした研究支援を行っている。その活動の発展に向けて、APNの研究活動の実際と必要なニーズについて意見交換をするため、第43回日本看護科学学会学術集会で交流集会を開催した。交流集会の参加者同士で意見交換を行い、研究活動の現状とニーズについて情報収集を行った。本研究で研究支援システムを構築するにあたり、多くの貴重な意見をいただいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、2023年度中に文献検討と実態調査を行い、データ分析まで終了している予定であった。文献検討は継続的に文献を収集し実施しているが、実態調査の質問票の項目を作成することに時間がかかり、2023年度中の実態調査を行うことができなかった。実態調査の質問票はプレテストを実施し、内容の精錬に努めた。研究代表者の所属機関で研究倫理審査を受け、承認を得ており、5月末~6月初旬にデータ収集を終える予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、1)九州・沖縄地域のAPNの研究活動状況の実態調査とデータ分析を行う。2)文献検討を継続して行う。3)現在試行中の「研究お助けラボ」の効果と課題について半構造化面接調査・分析を行う。3)の面接調査について、先行研究からインタビューガイドを作成する。インタビューガイドは、研究分担者・APNである研究協力者らと意見交換を行い、内容の精錬に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究を推進するにあたり、研究分担者以外のAPN教育課程に携わる大学教員や臨床で活動しているAPN、量的研究に詳しい大学教員に対し、研究相談を行った。研究相談は当初は実際に勤務する大学や医療機関に出向くことを考えていたが、殆どがzoomを用いて行なったため、旅費が発生しなかった。また、研究相談の謝金を不要としてくださった教員もいたため、謝金の額が抑えられた。
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