研究課題/領域番号 |
23K10595
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
吉田 和人 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 教授 (80191576)
|
研究分担者 |
飯野 要一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (50345063)
玉城 将 名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (80599233)
稲葉 優希 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 研究員 (30709431)
奥村 基生 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (90400663)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
キーワード | 卓球 / サービス / フェイント動作 / 回転偽装 / レシーバーの視線 |
研究実績の概要 |
卓球サービスにおける打球後のフェイント動作は,多くの選手や指導者が高い有効性を指摘しており,競技現場では馴染み深いものであると言える.一方,卓球サービスに対するレシーブについて,「サーバーの打球後,レシーバーはボールを見て,回転を判別している」と競技現場では理解されている.そこで本研究は,レシーバーが視覚的に捉えようとはしていないとされているサーバーの打球後のフェイント動作が,レシーバーの誤った回転判別をどのように導いているか,その機序を解明しようというものである. 2023年度には,卓球サービスにおける打球後のフェイント動作について,実際のサービスをレシーブする場面を対象に,レシーバーの視線,サーバーの動き,サーバーとレシーバーの内観を明らかにするための実験を行った.これは,今回の測定にサービスボールの軌道と回転の測定を加えた大掛かりな本実験の前の,予備的なものであった.今回の実験データから,レシーバーは,サービス打球後のボールを注視していると考えられた.このように,サービスをレシーブする場面において,視線データは,レシーバーの視線戦略の検討に有効であることが確認された. 2024年度には,これまでに得られた実験データの分析を終え,実際にサービスをレシーブする場面を対象とした本実験を行う.また,それと並行させて,レシーバー視点から撮影されたサーバーの動きの映像とその加工映像を対象に,フェイント動作の効果を高めている具体的な動きを明らかにするための観察実験を行う.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度に実施予定であった実際のサービスをレシーブする場面を対象にした実験は予備的なものにとどまったており,研究にやや遅れが生じている.
|
今後の研究の推進方策 |
実際のサービスをレシーブする場面を対象にした実験を終えるとともに,その時のサーバーの映像を用いて,サービスのフェイント動作の効果を高めている具体的な動きを明らかにするための観察実験を行う.
|
次年度使用額が生じた理由 |
卓球サービスにおける打球後のフェイント動作について,実際のサービス・レシーブ場面を対象に,レシーバーの視線,サーバーの動き,ボールの回転と軌道,サーバーとレシーバーの内観を明らかにするための実験が予備的なものにとどまり,本実験に至らなかったため,次年度使用額が生じた. 次年度は,本実験を実施するため,必要な備品や消耗品の購入,被験者旅費,実験補助謝金などに使用する.
|