研究課題/領域番号 |
23K11278
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
米澤 朋子 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90395161)
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研究分担者 |
吉田 直人 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 助教 (40836714)
山添 大丈 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (70418523)
佐々木 恭志郎 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (70831600)
植原 亮 関西大学, 総合情報学部, 教授 (40534368)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 身体的アプローチ / 受容性 / 忌避行動 / ロボット / パーソナルスペース / 触覚 |
研究実績の概要 |
今年度は複数タイプの忌避行動ロボットデザインを検討した上で,実験計画を2つたて,そのうち1つを実施した.ロボットアームの動きによる人の印象評価を行うための実験環境を構築し,人の動作に対するリアクションを含む様々なロボットアームの動作によって,ロボットアームに対する人の印象変化について予備実験を行った.ここでロボットアーム下の移動ロボットと協調動作することで「攻撃性」「逃避性」を表す忌避行動をデザインした. さらに触覚に着目し、擬似触力覚に対する人間の認知特性と接触行動よって生じる主観的影響の評価を行った。嫌悪感や癒しなど相反する感情を抱く可能性のある他者との接触の影響を調査するため、擬似生理現象を搭載した生物/非生物的外観を有するぬいぐるみ/クッションを用いて実験を開始した。(A)自分の所持品と他者の持ち物の間にもパーソナルスペースの様なものが存在する (拡張的 PS).この拡張的PSがコロナ禍で拡大したことを明らかにした.さらに,その制御方法について検討を行った. (B)ヒト型エージェントへの忌避印象について,目のハイライトの有無が忌避印象の制御要因になることを突き止めた.また,知覚的カテゴリとの関連についても検討を重ねた. 他にも対人恐怖や感染嫌悪の観点から忌避反応について包括的に検討を重ねた.なお,これらの成果については,国内学会発表 (1件は発表賞を受賞) やプレプリントとして公開をした (同時に査読付き国際誌に投稿中). 他にも,人工知能が発揮する創造性の本性の検討を通じて、とりわけ知的徳を帰属させる対象としての行為主体性(agency)についての概念的な明確化とそれにまつわる課題を考察し、また法学研究者との討議を通じて議論を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験実施計画を追加したため一部やることが増えつつ,当初の計画通り検証を進めている.ロボットの構成もよりシンプルかつフレキシブルなものになる予定である.
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今後の研究の推進方策 |
今後の2年間では、1)接近と接触に視線を加えた忌避行動要因の実験計画を立てる,2)拒絶におけるDominance設定問題について異なる忌避行動をデザインする,3)認知および知覚的な観点から,忌避行動の理解と人間側の受容,および関係性の再構築について検証する,4)倫理的な問題に対するロボットの持つべき規範と,ロボット自身の表現の間の着地点を議論する,という計画を実施していく. 現段階で下地が完了しつつあると言えるため,ここからの代表者と分担者の役割に応じ4項目を実施していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
実装デザイン時に試行するため安価なパーツで試作し、本実装を次年度に回したこと、および、実験参加者の応募参加数が不足したことで、追加実験を次年度実施としたこと、および、国際会議のワークショップ開催準備期間により未使用額が生じた。いずれも2024年度に継続して実施する。
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備考 |
ウェブサイトは特許の可能性も含め,最終年度または最終成果報告以降にオープンの予定.
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