研究課題/領域番号 |
23K11615
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研究機関 | 金城大学 |
研究代表者 |
曽根 志穂 金城大学, 公衆衛生看護学専攻科, 講師 (30381700)
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研究分担者 |
武山 雅志 石川県立看護大学, 看護学部, 名誉教授 (50381695)
金谷 雅代 (東雅代) 金城大学, 看護学部, 准教授 (80457887)
彦 聖美 金城大学, 看護学部, 教授 (80531912)
菅野 夏子 姫路大学, 看護学部, 教授 (90293290)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 災害への備え / 災害時の健康問題 / 地域防災活動 |
研究実績の概要 |
研究の成果について、IFNA国際家族看護学会ダブリン大会(2023.6.20-6.23)において、過去に災害を経験した住民の被災当時の心と身体の健康状態を明らかにし,必要な看護援助と人々の災害への備えを検討した演題を発表し、国内外の研究者とディスカッションした。 その具体的内容は、対象者の被災者95人中の多くが被災後3日以内に体調の変化を感じており、さらに1週間後にかけて不眠や不安、易疲労感等の症状を自覚していたこと、被災後、対象者の7割が自宅での生活が困難な状況となり、避難所等での不自由な避難生活は不安や恐怖などのストレスを抱えた被災者の心身に大きな影響を与えることを明らかにし、被災後、早期から被災者の特に精神面の健康状態と居住環境に配慮した適切な看護援助が必要であることを考察した。 本研究の意義、重要性は、具体的な看護援助として、例えば、被災者の健康状態を把握し、休息と睡眠を十分取れるように環境を整えること、不安などの気持ちを聞くこと、体調不調の際は適切な受診に繋げて、経過観察につとめること、避難者自身が感染症や健康2次被害などを予防するための行動を支援することを考察した。また、日頃から災害に備えて自分や家族の健康維持に必要なもの(例えば、薬、水や食糧、感染予防衛生用品など)を準備しておくように住民に指導することも重要だと考えた。 これらより災害に備え、健康を守るための住民の自助力と共助力の向上を目指すとともに、地域全体の防災力の向上に向けた取り組みに活かすために引き続き研究に取り組む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では、令和5年度には過去に災害経験のある地域に対し、本研究における調査実施を依頼し、調査実施の具体的な日程計画を立てる予定であったが、該当地域に対する調査実施事前相談および地域看護診断より地域特性を把握する情報収集、プレ調査結果の再分析に時間を要した。また、令和6年元旦に発生した能登半島地震により、研究者の所属大学における研究、教育、地域貢献活動に大きく影響があり、被災者支援活動等にも取り組んだため、本研究課題の進捗に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、過去に災害経験のある地域に対し、本研究における調査実施を依頼し、調査実施の具体的な日程計画を立て、可能な地域から調査を実施する。現時点では北海道において調査ができる予定である。該当地域の地域看護診断より地域特性を把握する情報収集も併せて実施する。研究者による能登半島地震の被災者支援活動等から関係ができている地域、関係者らにも調査の可能性を打診する予定であるが、研究を遂行する上での課題として、研究者は直接的に被災状況を把握しており、被災者、支援者の困難な生活状況を目の当たりにしていることから、それらに配慮して丁寧な事前相談が必要と考え、共同研究者、関係者らと十分に協議して進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初研究計画よりやや遅れているため、予定していた調査実施事前打ち合わせ、共同研究者会議が未実施である。次年度、共同研究者会議を経て、本研究における調査実施を依頼し、調査実施の具体的な日程計画を立て、可能な地域から調査を実施する。
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