研究課題/領域番号 |
23K12051
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
神田 惟 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (20823462)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | カリーラとディムナ / 写本 / ペルシア文学 / オスマン朝 / テクストの伝播 / 知識移転 |
研究実績の概要 |
5月17日から5月28日までのイラン(テヘランおよびマシュハド)出張では、テヘラン大学附属図書館、マレク図書館・美術館、イラン国立博物館、マジュリス図書館、アースターネ・ゴッズ・ラザヴィー美術館にて、主にペルシア語版『カリーラとディムナ』の写本の閲覧・複写を申請すると同時に、現地の研究者(Behzad Nemati氏、Fatima Jahanpour氏ら)とイラン国内所蔵の関連作品および最新の研究についての意見交換をおこなった。また、5月29日及び5月30日には、マテナダラン(イェレヴァンに位置する文書館)及びアルメニア国立アカデミー・考古学文化人類学研究所で現地の研究者(Hasmik Kirakosyan氏ら)とアルメニアにおけるイラン研究の現状についての意見交換をおこなった。このほか、6月2日には、Yerevan State Universityのペルシア語科に表敬訪問をおこなった。5月30日から6月3日までは、Armenaian (Slavonic) Universityで開催された、Association for the Study of Persianate Societiesの大会では、参加者(Philip Bockholt氏ら)と意見交換を行い、本研究課題に関する研究を共同で推進していくための具体的な計画を立てた。とりわけ、6月1日には、「Reception of Qanii Tusi’s Version of Kalilah wa Dimnah in Late 15th Century Anatolia」と題した発表を行った。総じて、インプット・アウトプットともに大きな成果をあげることができたと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまでペルシア語の『カリーラとディムナ』韻文版及び散文版の写本として知られてこなかった作例を史料調査によって見出したため。また、Association for the Study of Persianate Societiesで世界各地のペルシア語文化圏の歴史学、文学を専門とする研究者と学術的交流の機会を得たことで、今後の研究の進め方についての有益なフィードバックを受けたため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、国際学会における発表に努め、英語論文の執筆に努める。とりわけ、2024年度は、約2ヶ月間、ドイツのミュンスター大学に拠点を置き、『カリーラとディムナ』に関する大型プロジェクトとして知られるAnonymClassicに関わる研究者と意見交換の機会を持つことを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費の見積もりに変動が生じたため、少額を残す形となった。残額については、次年度の物品費に充当する。
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