研究課題/領域番号 |
23K17782
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
雨宮 護 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60601383)
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研究分担者 |
栗田 英治 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 上級研究員 (00414433)
島田 貴仁 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (20356215)
鈴木 あい 福島大学, 教育推進機構, 特任准教授 (70988865)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 農村 / 犯罪 / 農作物 / 窃盗 / パトロール |
研究実績の概要 |
本研究では,日本の農村部を対象に,a)農畜産物,農機具,農業用資材等の窃盗被害の実態を解明するとともに,b)既存の対策を体系的に整理し,被害実態との対応の分析から,有効性を評価する.さらに,c)農村部の窃盗対策に活用できるIT新技術の動向を把握し,その実効性と実装可能性を検討する.一連の成果をもって日本における農村犯罪学の萌芽とする. 2023年度は,a)農畜産物,農機具,農業用資材等の窃盗被害の実態の解明と, b)既存の対策の体系的整理について,農林水産省へのインタビューと全国JAへのアンケート調査の実施,山梨県を事例とした県,市,JAへのインタビュー調査による取り組み実態の把握を行った.その結果,農作物ごとの被害の実態と現在取られている対策に関するデータを得た.次年度は得られたデータを分析していく予定である.また,GPSロガーを用いて,山梨県で果樹収穫期に行われている盗難防止のための集中的パトロールの計測調査を行った.数か月に及ぶ継続的な計測調査から,現状のパトロールの時間的,空間的集中傾向などを明らかにした.c)については,農作物盗難防止への活用を目指し,農村地域におけるドローンの多目的利用のあり方について検討し,特に農村地域の線状インフラをドローン飛行ルートとして活用する可能性と課題を検討した.また,これらに加えて,アメリカ犯罪学会にて「農村犯罪学」のセッションに参加し,研究の初期段階での報告を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通りに進み,関係主体へのインタビュー調査,全国規模でのアンケート調査,先進技術の検討に初年度から着手できた.
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今後の研究の推進方策 |
得られたデータの分析を進めていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
JAへのアンケート調査を年度末に行ったため,料金受取人払いを年度明けて行う必要があったため,相当額を残した.また,一部出張の予定が先方の都合により叶わなかったため,翌年度に変更した.これらについては2024年度に同じ使途で使用する予定である.
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