• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

帝国日本における「軍隊経験」の連続性―韓国の「軍事文化」への影響を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 23K18702
研究機関一橋大学

研究代表者

KIM YUBI  一橋大学, 大学院社会学研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (50979036)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
キーワード軍事文化 / 韓国軍 / アジア・太平洋戦争 / 帝国日本 / 軍隊経験 / 植民地朝鮮 / 植民地 / 韓国
研究実績の概要

2023年度には、まず、フィールドワーク・史資料調査を実施した。日本国内の国立公文書館、国会図書館などを訪問し、史・資料の収集を行った。11月には韓国に渡航し、韓国国立中央図書館が所蔵している朝鮮戦争前後に発刊した韓国軍の軍隊教範(野戦教本)を収集した。これにより研究に必要な史・資料の一部を入手することができた。さらに、貴重な戦後の元朝鮮人学徒兵の戦友会の資料(戦友会会報集)も入手することができ、戦後における旧日本軍兵士たちの戦友会活動がわかるようになった。しかし、以上の収集活動にもかかわらず、一部の史・資料が非公開または韓国各地の大学図書館、資料館などに分散して所蔵されているため、研究に必要なすべての史・資料の発掘・収集ができなかった。研究を進めるためにも持続的に史・資料を所蔵しているところと協議し、史・資料の公開と収集を進める必要があると思っている。それは本研究が戦後の帝国日本の軍事経験が韓国軍にどのように継承されたかを分析するためには、生存者が少ない現在の状況からみれば証言に頼ることができず、韓国軍や韓国軍の関係者が作った史・資料が必要だからである。
次に、韓国と日本を中心に、デジタルアーカイブズを活用しつつ、先行研究を整理する一方、史料の調査・収集を実施した。
最後に、研究交流を実施した。オンラインと韓国現地で、戦時中における朝鮮人戦争動員と強制動員の研究家などと交流し、専門的知識の共有と討論ができた。
以上を踏まえで、研究をするための一部の史料と資料が収集でき、調査ならびに執筆活動をスタートすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

韓国における2023年度11月の資・史料調査により、調査予定の一部の史・資料の獲得することができた。これらの史・資料分析にあたっている。
韓国・米国での史・資料のさらなる調査・収集が必要であるが、当初の予定通り研究活動を進めることができている。

今後の研究の推進方策

2023年度に得られた成果をもとにして、2024年度には以下の調査・研究を実施する。
(1)韓国・日本・アメリカでさらなる史・資料調査を実施し、分析する作業を進める。
(2)計画通りに、研究成果を発表する。まず、2024年度7月提出期限の学術雑誌に論文の執筆を進めていく。また、2024年度12月までに、韓国の「軍事文化」に関する論文を執筆する予定である。
(3)計画通りに、韓国・日本の学会で報告を行う。また、研究会などで専門家たちにアドバイスを受ける。
(4)1から3までの作業を通じて、帝国日本の軍事経験がどのように韓国の「軍事文化」に影響を及ぼしたのかを明確にする。

次年度使用額が生じた理由

2023年度は、資料収集・整理をするリサーチアシスタントを雇用するために人件費を計上したが、資料の収集が非公開などの理由で全てできなかったこともあり、研究代表者が代わりに資料の収集・整理を行なった。また、予定していた2回の出張が1回しかできなかったため、次年度使用額が生じた。
2024年度にRA雇用、出張、研究書などの購入等の研究活動で使用する予定である。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi