研究課題/領域番号 |
20H01300
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
丸橋 充拓 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (10325029)
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研究分担者 |
鹿住 大助 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 准教授 (10609803)
割田 聖史 青山学院大学, 文学部, 教授 (20438568)
中村 怜詞 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (20825830)
日高 智彦 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60803921)
大日方 克己 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (80221860)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 歴史教育 / 探究型歴史学習 / 大学教養教育 / 高大接続 |
研究実績の概要 |
本取組の第一の柱である「歴史学習の経験と獲得される資質・能力の対応関係」の調査・整理については、受講生へのインタビューを要する定性的調査が、授業のオンライン化により実施できなかったため、採択前から継続してきた評価指標に基づく定量的調査を、島根大学における複数の授業科目で実施し、データの積み重ねを図った。 第二の柱であるルーブリックづくりとそれに基づく授業設計のうち、前者については上述の理由で独自のルーブリックづくりまでは至らなかったが、連携校における実践のなかで、授業者が自身で作成したルーブリックに基づく授業設計に取り組んだ。 3月には公開ワークショップ「探究型歴史学習の今後を展望する」を開催した。2021年1月に初めて導入された大学入学共通テスト「世界史B」の問題を題材とし、各問いに示された資料や設問などの分析を通じ、いま求められている探究的歴史学習のポイントを理解するとともに、それらを各自の授業に活用していくための方法について、参加者によるグループワークを通じて検討し、その成果を発表・共有した。同企画には、各地の大学・高校教員20名が参加し、それぞれの実践に生かせる経験を得ることができた。 メンバー個々人としては、歴史学習領域をになう分担者が、地域的・現代的課題と歴史教育の架橋、イスラーム理解の新たな実践、世界史教育に関する直近の成果に対する紹介など、それぞれの視点から、それぞれの成果を著した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
採択1年目の年度当初からコロナ禍に見舞われたことから、諸活動のスタートに大きな制約が生じた。 具体的には、取組メンバーや連携校との協議体制を構築することが難航し、共同研究としての実質的な活動開始が2021年1月以降にずれ込んだこと、本取組の実践の場となる島根大学の授業科目がオンライン授業となったため、ルーブリック開発の基礎となる「歴史学習の経験と獲得される資質・能力の対応関係」の定性的調査(インタビュー等)を行えなかったこと、などが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
「歴史学習の経験と獲得される資質・能力の対応関係」の定性的調査(インタビュー等)については、コロナ感染状況をにらみながら、可能であれば実施に移す。既往の指標に基づく定量的調査の積み重ねは、島根大学に加え、連携校でも拡大実施していく。 ルーブリックづくりは定性的調査の実施如何に左右される面があるが、連携校における実践の中で用いられたルーブリックについては、ひきつづき活用・改善を進める。 高大協働の授業設計については、島根大学および連携校の授業科目においてそれぞれ進めるとともに、これと並行して公開ワークショップを開催し、情報交換のネットワーク拡充を図る。
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