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2021 年度 実績報告書

細胞の人為的改変に対する制度論と印象論の接合

研究課題

研究課題/領域番号 21H03163
配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

三成 寿作  京都大学, iPS細胞研究所, 特定准教授 (60635332)

研究分担者 木村 めぐみ  公益財団法人未来工学研究所, 研究センター, 研究員 (50711579)
高嶋 佳代  京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (60620987)
岩江 荘介  宮崎大学, 医学部, 准教授 (80569228)
川上 雅弘  京都産業大学, 生命科学部, 准教授 (30569231)
春日 美由紀  京都芸術大学, アート・コミュニケーション研究センター, 非常勤講師 (60913340)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード細胞加工
研究実績の概要

初年度においては、「人為的改変を施した細胞」のあり方を問うにあたり、その射程を、昨今注目を集める細胞の改変技術であるゲノム編集技術に絞り、関連規律の経緯や現状、展望等について整理しとりまとめた。ゲノム編集技術は、2012年のCRISPR/Casシステムの登場以来、その技術的改良や社会的活用が著しく進展しており、従来確立されてきた様々な規律のあり方に影響を与えている。ゲノム編集技術の台頭により影響を受けた規律は大別して、(1)カルタヘナ法、(2)体細胞を用いた臨床応用に関する規律、(3)受精胚を用いた基礎研究に関する規律、である。(1)については、ゲノム編集技術の使用において「遺伝子組換え生物等」に該当しないケースが議論・整理されており、具体的な対応方針がすでに示されている。(2)については、「再生医療等安全性確保法」、「遺伝子治療等臨床研究に関する指針」等において、リスク分類や対象範囲に関する見直しが図られている。(3)については、限定条件下、受精胚の使用や受精胚の作製が認められる方向で行政指針の策定や改正が進められている。このような約10年に及ぶゲノム編集技術に関する規律の変化を俯瞰的に検討することにより、現行の規律のマネジメント・システムの課題と可能性について考察し論考として公表した。さらに、制度論に加え印象論についても、京都芸術大学の関係者と意見交換を図り、「人為的改変を施した細胞」とデザイン、一般の方々との接続のあり方について議論を深めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究領域に関係する規律やアートについて検討を行えているため。

今後の研究の推進方策

法律と行政指針との関係性や対話型鑑賞のあり方について検討を行う。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Contiguous governance of synchronic and diachronic changes for the use of genome editing technologies2022

    • 著者名/発表者名
      Minari J, Shinomiya N, Takashima K, Yoshizawa G.
    • 雑誌名

      Frontiers in Political Science

      巻: 4 ページ: 825496

    • DOI

      10.3389/fpos.2022.825496

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 再生医療、遺伝情報改変技術等の臨床応用等における倫理的配慮について2021

    • 著者名/発表者名
      高嶋佳代
    • 雑誌名

      薬理と治療

      巻: 49 ページ: 1815-1818

  • [学会発表] 先進生命科学技術のデュアルユース問題と倫理規範の在り方2021

    • 著者名/発表者名
      四ノ宮成祥,三成寿作.
    • 学会等名
      第33回日本生命倫理学会年次大会
  • [学会発表] ゲノム編集技術をめぐる規制等について2021

    • 著者名/発表者名
      三成寿作
    • 学会等名
      科学技術に関する調査プロジェクト2021シンポジウム「ゲノム編集技術―最前線で生じつつある課題と展望―」(国立国会図書館)
    • 招待講演
  • [学会発表] Ethical considerations in research design for invasive individualized therapies2021

    • 著者名/発表者名
      Takashima K, Minari J.
    • 学会等名
      Harvard Annual Bioethics Conference 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] 知財の管理と流通におけるブロックチェーンの役割:記憶を記録する技術の可能性と課題2021

    • 著者名/発表者名
      伊奘末和磨,木村めぐみ
    • 学会等名
      日本知財学会第19回年次学術研究発表会
  • [図書] ゲノム編集技術―最前線で生じつつある課題と展望― 科 学技術に関する調査プロジェクト報告書2022

    • 著者名/発表者名
      三成寿作(論題:ゲノム編集技術をめぐる規制等について)
    • 総ページ数
      139
    • 出版者
      国立国会図書館
    • ISBN
      978-4-87582-887-7

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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