研究分担者 |
島津 太一 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 室長 (00466202)
馬場 香里 公益財団法人東京都医学総合研究所, 社会健康医学研究センター, 主席研究員 (00825127)
江藤 宏美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (10213555)
増澤 祐子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (70824712)
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研究実績の概要 |
2022年度は、第1にCOVID-19感染拡大下におけるDV被害と精神的健康およびレジリエンスの関連の研究を実施した。その結果、DVスクリーニング陽性の女性は調査現在時点(産後1年)で169名(51.4%)であり、第5波時点(妊娠後期)での陽性であったのは150名(45.6%)であった。調査時点のDVは、精神科受診歴(AOR: 4.83, 95%CI: 2.62-8.92)、パートナーの外出頻度(AOR: 2.10, 95%CI: 1.15-3.83)、第5波時点の女性の外出頻度(AOR: 0.39, 95%CI: 0.20-0.76)、サポート満足感(AOR: 2.64, 95%CI: 1.45-4.82) が関連していることが明らかになった。また、レジリエンスの低下には、調査時点のDV被害(β=6.191, t=2.332, p=0.020)と第5波時点のDV被害(β=5.955, t=2.446, p=0.015)が関連していた。With/Postコロナの状況において、DVスクリーニングと支援の実装は、調査結果を基盤に戦略を検討する必要があることがわかった。 第2に、DVスクリーニングと支援の実装で用いる映像教材の評価研究を行った。妊婦100名に映像教材を視聴してもらい、評価を行ったところ、88%がパートナーとの関係性を振り返ることができたと回答し、64%が自分とパートナーとのコミュニケーションを見直すことができたと回答した。DVの知識については正答率が80%を超えていた。作成した映像教材は有用性が高いと評価された。 DVスクリーニングと支援の実装に際して、促進・阻害因子の明確化に向けて、文献からデータ抽出を行った。現在、促進・阻害因子の統合に向けての作業を行っている。
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