研究課題/領域番号 |
21H03257
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
片岡 弥恵子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70297068)
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研究分担者 |
島津 太一 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 室長 (00466202)
馬場 香里 公益財団法人東京都医学総合研究所, 社会健康医学研究センター, 主席研究員 (00825127)
江藤 宏美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (10213555)
増澤 祐子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (70824712)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ドメスティックバイオレンス / 周産期 / 実装研究 / スクリーニング |
研究実績の概要 |
DVスクリーニングとケアの促進要因と阻害要因を明らかにするために、スコーピングレビュを実施した。実装研究のための統合フレームワーク(CFIR)を用いて、DVスクリーニングと支援実装の促進・阻害要因を明らかにすることを目的とした。文献検索は医学中央雑誌Web版, PubMed, CINAHLを用いた。その結果、442件中50件が採択された。イノベーションの特性では《不足しているエビデンス》《複雑性が高い》等の阻害要因が抽出された。外的セッティングでは【現場の反応】として《DVを隠蔽する文化》、【現場の状況】では《インターネット環境の未整備》、【パートナーシップとつながり】では《地域の連携体制の不備》が阻害要因であった。内的セッティングは最も多くのカテゴリが抽出され、14構成概念にて促進要因17カテゴリ、阻害要因21カテゴリであった。【構造特性】では《安全とプライバシーが確保できる空間の欠如》等女性の安全が脅かされる状況、【組織の構造特性】では《スクリーニング提供者の不適切な配置》が抽出された。【文化】では《DVや被害者に対する偏見》等、【相対的優先度】は《DVよりも身体的な問題が優先》が抽出された。【利用可能な資源】では《人材の不足》《時間の不足》や《女性に必要な資料の不足》等が示されていた。個人特性では、促進要因として《DV専門知識を持つスタッフの存在》を含む7カテゴリ、阻害因子は《リーダーからの支援の欠如》を含む5カテゴリが抽出された。レビュを基盤に、本研究の目的は、周産期医療施設における医療者に対してインタビュを行い、本邦のおけるDVスクリーニング導入・継続を促進・阻害する要因をCFIRのフレームワークを用いて明らかにする研究を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
周産期医療施設における医療者に対してインタビュ調査の開始が遅れてたのは、研究参加施設の同意を得ることに時間を要したことが要因であった。
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今後の研究の推進方策 |
現在行っているインタビュ調査を早急に進めて行く。そのために、インタビュの実施および分析を行うことができる研究協力者に研究協力を依頼し、協働して研究活動を推進する。
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