研究課題/領域番号 |
22H03285
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北川 善政 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (00224957)
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研究分担者 |
竹内 康人 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (10735187)
渡邊 史郎 北海道大学, 大学病院, 助教 (10802415)
平田 健司 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30431365)
大賀 則孝 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (40548202)
佐藤 淳 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (60319069)
犬伏 正幸 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (70399830)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 低酸素 / 分子イメージング / FMISO / 口腔がん |
研究実績の概要 |
低酸素遺伝子応答イメージングを可能にする担癌マウスを、3つの異なる酸素環境下(hyperoxia, normoxia, hypoxia)で飼育の後、18F-FMISO/99mTcO4-あるいは 64Cu-ATSM/99mTcO4-を投与し、PET/SPECT同時収集イメージングを行った。低酸素PETトレーサーの腫瘍集積量は、酸素濃度の低下に伴って増加した。また、低酸素遺伝子応答の腫瘍集積量も同様に、酸素濃度の低下に伴って増加した。さらに、低酸素PETトレーサーの腫瘍集積量は、低酸素遺伝子応答の腫瘍集積量と正の 相関を示した。このことは、低酸素PETトレーサーの腫瘍集積量の値(SUVmax)は、治療抵抗性との強い関係性を示唆しており、予後因子として利用できることの 裏付けとなる結果であった。 FMISO-PETのTMR>1.25 の領域の容積から腫瘍内の低酸素容積:HVを算出することができた。またFDG-PETからSUV > 2.5 の領域をMTV (metabolic tumor volume) として算出した。術後5年以上経過した時点での根治手術後の無病生存率:Disease free survival (DFS) rate, 局所再発率;Locoregional rateとPRTパラメーターとの関連をカプランマイヤー法およびlog-rank testで解析した。OSCC内のHVは0~7.1 mlで、HV ≧ 3.6ml のOSCC患者さんの予後はHVが3.6ml未満の患者さんの予後に比較してDFS rateが有意に低く、LR rate は有意に高かった。OSCCにおいてはHVが多くなると、放射線療法および化学療法のみならず、手術療法においても治療抵抗性を示す可能性を示すものと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床研究はやや遅れているが基礎研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
基礎研究で得られたデータは次年度中に論文として結実させる計画である。
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