研究分担者 |
山川 延宏 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00526709)
本田 一文 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (10260936)
栗田 浩 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10273103)
大倉 正也 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (10281130)
山田 慎一 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (50380853)
長谷川 巧実 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (50546497)
太田 嘉英 東海大学, 医学部, 教授 (60233152)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
桐田 忠昭 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
上田 倫弘 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター(臨床研究部), 臨床研究部, 口腔腫瘍外科医長 (80839910)
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研究実績の概要 |
切除可能StageⅢ/Ⅳ口腔癌に対する治療の主軸は外科的切除であり、術後病理で再発高リスク因子(切除断端陽性あるいは転移リンパ節の節外浸潤) が認められた場合に術後化学放射線療法を行い、中等度リスク因子(下頸部レベルへのリンパ節転移,神経周囲浸潤、静脈侵襲、リンパ管侵襲など) が認められた場合は術後放射線療法を行うことが国際的な標準治療とされている。しかし、術後補助化学放射線療法の導入により,局所頸部制御率の向上は得られたものの遠隔転移を制御するには至ってない。今後の口腔癌制御率向上のためには遠隔転移の制御が必須である。本研究は、多施設共同で再発高リスク口腔癌症例を収集し、治療経過中にリキッドバイオプシーで末梢血から得られた循環腫瘍細胞(circulating tumor cell: CTC)抽出及び循環腫瘍DNA(circulating tumor DNA: ctDNA) のゲノムプロファイルの変化を次世代シーケンスで解析し、網羅的に遠隔転移に関与する新規遺伝子以上の解明を試みようとするものである。 本年度においては、手術を行った切除可能StageⅢ/Ⅳ口腔癌において、手術前後・手術後治療前後のそれぞれのタイミングにおいて、CTCの数およびcell free DNA(cfDNA)量を検出した。その結果、すべての切除可能StageⅢ/Ⅳ口腔癌患者において、術前あるいは術後の末梢血からCTCの分離を行うことに成功した。また、cfDNAが術前よりも術後に有意に上昇していることが明らかとなった。
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