研究課題/領域番号 |
22H03388
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
田戸 朝美 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452642)
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研究分担者 |
益田 美津美 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (60384153)
山本 小奈実 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60574340)
須田 果穂 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (60883593)
山勢 博彰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90279357)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 人工呼吸器患者 / 人工呼吸ケア / 看護教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、人工呼吸ケアにおける看護師の実践能力を、臨床実践上のアセスメントとケアを踏まえて明らかにし、それを評価できるツールを開発検証することである。本研究は2つの研究から明らかにする。1つ目は、人工呼吸ケアの実践能力とは何かを臨床実践に基づいて解明することである。2つ目はその実践能力を評価できるツールを開発し、客観的な評価を可能にすることである。 本年度は、人工呼吸ケアにおける看護師の実践能力の解明のため、第42回日本看護科学学会学術集会にて「呼吸ケア教育の深化と発展―呼吸ケア教育のケアサイエンスとはー」のテーマで交流集会を行った。基礎看護から在宅看護まで幅広い領域の教育者が参加し、呼吸ケア教育に関する問題点の抽出と改善案についてディスカッションを行った。 また、クリティカル現場でケアを行っている看護師が人工呼吸器装着患者の伝えたいことをどのようにくみ取っているのかアイトラッカーを用いたシミュレーションを通してその実態を明らかにした。ICU領域で勤務する看護師10名が参加した。.Total Duration of Visit(停留時間+サッカード時間の合計)は、どの場面でも「目」を見ていた割合が最も多かった。このことから、看護師は、人工呼吸器装着患者とのコミュニケーションにおいて、患者の目を意識下、無意識下で見ていることが明らかとなった。また、人工呼吸器装着患者のアセスメントや看護師自身の経験に基づいて安全で負担の少ないコミュニケーション方法の選択を行っていることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、人工呼吸ケアにおける看護師の実践能力を明らかにするために、臨床現場における看護師の実践を量的&質的に検討することを目標としていた。質的な検討として、クリティカル現場でケアを行っている看護師が人工呼吸器装着患者の伝えたいことをどのようにくみ取っているのかアイトラッカーを用いたシミュレーションを通してその実態を明らかにした。 量的な検討として、研究者と関連のある病院の3つのICUに入院し人工呼吸ケアを受けた患者30名とその患者の受け持ち看護師90名とした実態調査を計画中である。来年度にかけて調査を行う計画であり、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
量的な検討として、研究者と関連のある病院の3つのICUに入院し人工呼吸ケアを受けた患者30名とその患者の受け持ち看護師90名とした実態調査を実施する計画である。関連病院との代表者との打ち合わせが終了し、各施設の倫理審査委員会に提出を行っている。承認後データ収集を行う。
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