研究課題/領域番号 |
23KJ2004
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
重松 尚 明治学院大学, 国際学, 特別研究員(CPD)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2028-03-31
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キーワード | リトアニア / 人民民主主義 / 共産主義 / ソ連 |
研究実績の概要 |
2023年度は4月から9月までリトアニアにて調査・研究を行い、10月より再度リトアニアにて調査・研究を行った。調査を行った機関は、リトアニア国立マルティーナス・マジュヴィーダス図書館、リトアニア国家中央文書館、ヴィータウタス・マグヌス大学に付属する研究所の各図書館などである。リトアニア人民政府における非共産主義者に関して、特に同政府で財相を務めたE・ガルヴァナウスカスに関する史料を中心に調査・研究を行った。 また、人民政府に加わった非共産主義者のなかで戦時中に西側へと逃れ、戦後在米リトアニア人コミュニティで中心的な役割を果たした人物らについても調査を行った。特に、彼らが米国の有力政治家たちと協力しつつ活動していた実態について研究を進めた。これについては来年度ニューヨークで開催される米国歴史学会(AHA)研究大会にて口頭発表を行い、その後英文誌に投稿する予定である。 そのほか、関連して、史学史に関する研究にも従事した。具体的には、これまでリトアニアの歴史書においてユダヤ人の歴史がどのように扱われてきたのか、時代ごとに分けて論じた。これについては、日本ユダヤ学会2023年度シンポジウムにて口頭発表を行い、その後学術誌に投稿した(2024年掲載予定)。 また、1939年から40年まで在リトアニア日本領事代理を務めた杉原千畝に関する一次資料をリトアニア国立マルティーナス・マジュヴィーダス図書館での調査時に発見した。これに関して、学術誌に史料紹介記事を投稿した(2024年掲載予定)。 最後に、ジェノサイド研究に関する理論書に対する書評を執筆し、英文誌International Relations of the Asia-Pacificに投稿した。この書評は、同誌の24号1巻(2024年1月発行)に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していたとおり、2023年4月からリトアニアにて在外研究を行った(「研究実績の概要」を参照)。在外研究開始後の調査・研究についても、来年度国際学会にて口頭発表を行う足がかりとなる調査を行うことができ、当初予定していたとおり順調に進展した。また、課題として設定したテーマに関して資料調査を行うなかで、別のテーマに関わる資料を発見することもでき、それを成果として発表することもできた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、引き続きリトアニアに滞在しながら調査・研究を行う。また、アメリカ合衆国シカゴ近郊にあるリトアニア研究センター附属文書館でも調査を行う予定をしている。また、国際学会での発表や国際学術誌への論文投稿も積極的に行う所存である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初アメリカ合衆国での資料調査を行う予定であったが、リトアニアでの調査・研究の遂行具合から鑑みて、アメリカ合衆国での調査は次年度以降に行うこととしたため。
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