研究課題/領域番号 |
23KK0038
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮内 久絵 筑波大学, 人間系, 准教授 (40530986)
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研究分担者 |
松田 えりか 筑波大学, 人間総合科学学術院, 特別研究員(DC2) (00979601)
森 まゆ 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 講師 (20634893)
青柳 まゆみ 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (40550562)
中野 泰志 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (60207850)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2028-03-31
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キーワード | 視覚障害 / グラフィカシースキル / 教材教具 / STEM / インクルーシブ教育 |
研究実績の概要 |
本プロジェクトはインクルーシブ教育環境下で学ぶ視覚障害生徒が高度なSTEM教育を学ぶための基礎的スキル、すなわちグラフィカシースキルに着目し、そのスキルの育成を目的としたインクルーシブな教材並びに指導法を開発する。具体的には、アジア・欧米の5か国(日本、インド、イギリス、ドイツ、アメリカ)に既存するグラフィカシースキル育成のための指導法や教材を整理する研究1、既存する指導法や教材の有効性、インクルーシブ教育環境下での実用性を評価する研究2、研究1,2を踏まえ教材を考案する研究3、最後に考案した教材に対し、現場教員からのフィードバックをもとに教材を改善し、完成させる研究4から構成される。初年度は、研究1並びに研究2を実施するにあたり、視覚障害児童生徒のグラフィカシースキルや空間認知に関する文献レビューを行ったほか、月1でZoomにて海外研究者と打ち合わせを行い、調査内容、調査対象校などの選定を行った。また、日本、インド、ドイツ、アメリカにおいて学校教諭や視覚障害当事者を対象としたプレ調査も一部、開始した。調査結果は、2024年度に開催される以下の国際学会で成果報告するため、発表申し込みを行った。いずれも2024年3月末までに採択が確定している。①学会名:International Council for Education of People with Visual Impairment (ICEVI) World Conference、2024年11月、インド、アーメダバード②学会名:International Meeting on Origami in Science, Mathematics and Education (8OSME)、2024年7月、オーストラリア・メルボルン③学会名:The 2024 Association for Education and Rehabilitation (AER) International Conference, 2024年7月、米国ノースカロライナ
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
5か国の研究者と定期的にZoomにて研究打ち合わせを実施し、それぞれの国において研究1並びに研究2の一部(プレ調査)を開始した。また、今年度の研究成果は次年度3つの国際学会にて報告することが確定している。中でもアメリカで開催されるAERは、査読が厳しいことで知られる学会であり、申し込みのあった発表の半分以上が不採択となる中、採択が決まった。研究1・2を複数の国で実施する土台が整ったことから来年度一部の調査を前倒しして行う。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、3つの国際学会(ICEVI、8OSME、AER)にて2023年度に得られた成果を発表する。また、ドイツ、アメリカ、インドの3か国において研究1並びに2に関連する調査を実施する。当初は、2024年度はドイツで調査を開始し、インドやアメリカでの調査は25年度に実施することを検討していたが、2024年度にインドとアメリカで開催される国際学会にて発表を行うことが決まったため、当初の予定を早めて3国の調査を同年度に実施する。また、2023年度に購入予定であった点字教材(グラフィカシースキル教材)は、5年に1度の改定時期と重なったため、購入を2024年度に見送るほか選択肢がなかった。そのため、2023年度は予算が余った。なお、上記に述べたとおり、研究は、当初の計画以上に進展しており、2024年度は3か国において調査を実施することから2025年度以降の研究費を前倒して使用する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度に購入予定であった一部の点字教材(グラフィカシースキル教材)が、5年に1度の改定時期と重なったため、購入を2024年度に見送る必要があった。そのため、2023年度は予算が余った。
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