研究課題
(1)情報推薦を考慮したプライバシー保護:匿名化後においてもユーザがデータを利活用しやすくするために、情報推薦を考慮した匿名化処理に基づくデータ開示手法を考案した。推薦対象の属性に基づく汎化における属性値の階層化、及びTF-IDF法による情報推薦における属性の重要度を考慮した匿名化に関するアルゴリズムを作成し、その特性を調べ、有効性を検証した。(2)情報エントリーシステムの高機能化:調和的情報フィールドHIFI(Harmonized Information Field)の仕組みやサービスイメージに対する理解を来場者に促すため、提供サービスの一例を仮想環境内で来場者に疑似体験させる機能を情報エントリーシステムに追加した。ユーザスタディの結果、追加機能は理解度向上のみならずHIFI利用に対する心理的抵抗の軽減にも効果的であることが明らかとなった。(3)プライバシー情報(属性、位置履歴、訪問エリア履歴)の保護と活用:プライバシー情報を活用したサービス提供に向けて、来場者の訪問エリアをシミュレーションで事前予測する手法を開発した。シミュレーションでは性別、年代等の属性の開示によって予測精度が向上することが判明し、予測結果はエリア情報の自動配信サービスに応用できる。また、画像認識サーバに現在位置の写真を送信することによりエリア情報を得る、というサービスの実現に向け、その利用により生じるユーザ位置履歴の流出を避けるための仕組みを考察した。位置履歴流出の可能性を大幅に低減しつつ、ユーザへの適切なエリア情報の提供可能性を実験的に確かめた。本研究を通じてHIFI構成要素の有用性は個別に検証されたので、各要素を接続し、許可されたエリアにおいてHIFIを試作し、全体システムの動作確認を進めていきたい。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
IEICE Transactions on Information and Systems
巻: Vol.E99-D,No.4 ページ: pp. 1221-1233
10.1587/transinf.2015EDP7378
IEEE Security & Privacy
巻: Vol. 14, No. 1 ページ: pp. 55-61
10.1109/MSP.2016.3.
ITE Transactions on Media Technology and Applications
巻: vol.3, no.3 ページ: pp.184-193
10.3169/mta.3.184
Proc. IEEE International Conference on Multimedia and Expo (ICME2015)
巻: - ページ: 6 pages
10.1109/ICMEW.2015.7169873
10.1109/ICME.2015.7177394
http://www2c.comm.eng.osaka-u.ac.jp/proj/hi-fi/index.html