感染性炎症、自己免疫性炎症、炎症性腸疾患、アレルギー性炎症などの炎症性疾患の免疫応答のメカニズムには不明の点が多く、その解明は炎症性難治疾患の克服に必須である。本研究では、これらの難治性疾患を縦糸とし、申請者が世界に先駆けて同定し、その研究で世界を牽引してきた免疫グロブリン様受容体を横糸として、炎症性疾患の病態における免疫グロブリン様受容体の役割を個別的かつ包括的に解明することを目的とした。その結果、MAIR-I が肥満細胞の活性化を制御し敗血症の病態に関与すること、MAIR-IIが炎症性単球の感染局所への遊走を制御し、腹膜炎の病態に関与することなどを明らかにした。
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