研究課題
基盤研究(B)
本研究は、生後間もないマウス大脳皮質の接線軸方向に沿ってユニークな発現様式を示すシナプス・細胞間接着分子カドヘリン遺伝子群に着目し、それら発現制御機構や領野形成に果たす役割を探索することから、これまで不明であった大脳皮質機能領野個々の発生に関わる細胞・分子機序に迫ることを主目的とした。その結果、生後1週間の短期間に視床からの入力やバレルIV層神経細胞自身の活動に依存してカドヘリンサブクラスの発現動態が精妙に調節され、各サブクラスのもつ選択的な接着特異性が動的かつ協同的に神経細胞体の配置や樹状突起の配向性を制御することによってバレル領野特異的な組織構築様式を表出することが明白となった。
分子神経発生生物学