研究課題/領域番号 |
24320037
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
北村 明子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (40334875)
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研究分担者 |
荒谷 大輔 江戸川大学, 社会学部, 教授 (40406749)
兼古 昭彦 東京家政大学, 家政学部, 准教授 (40626636)
楜沢 順 千葉商科大学, 政策情報学部, 教授 (50337713)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 舞踊芸術 / ダンス表現 / 身体論 / メディア論 / 比較文化論 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 文化政策論 |
研究実績の概要 |
本年度は前年度のフィールドワークをふまえ、カンボジア、ミャンマーに加えて北東インドの地域の舞踊、武術、音楽の更なる現地調査を実施。現地調査では、写真家との研究交流から、写真という記録メディアが提供するその土地の歴史と人々の記憶をリサーチし、また、伝統舞踊の技法を身につけた複数の舞踊家との振付共同作業を実施。ほか、伝統音楽Smotや精霊儀礼の音楽のフィールドレコーディングを実施。伝統的芸術表現技法と現代の舞台芸術作品との融和方法を考察した。実践研究では、カンボジアのアーティストを招聘し、これまでのリサーチ結果を元に、写真、テキスト、舞踊、音楽が身体表現に与える影響を探求し、現代の舞台表現へとつながる実践研究発表を国内にて実施した。
カナダで研究交流会を実施。 Access Asia 、Concordia University、Tangente ほか公的機関と、これまでの東南アジアにおけるリサーチ結果の情報交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内外共に、フィールドリサーチ、情報交換、実践研究発表が充実していた。平成26年度の研究の成果をふまえ、研究者、芸術家の人脈ができていたことから、実践研究を具体的に進めることができた。またカンボジア、ミャンマーに加え、新たにインドのマニプールでのフィールドワークができたことは、東南アジアにおける身体技法の伝統と現代のつながりや、芸術表現のあり方について地域ごとに異なる様相をリサーチする上で、大変貴重な経験となった。カンボジア、ミャンマーにおける去年度のリサーチ土台を元に、研究におけるカウンターパートナーとなる公的機関との交流を持ち得たことで、情報網が広がり、通常入っていくことが困難な武術や大衆芸能のコミュニティーや専門家に会うことができたことは大きな収穫となった。また Asian Cultural Counsil NY などの協力で、マニプール現地におけるの研究者、芸術家らとの人脈を構築できたことも翌年度の研究内容の発展のために役立つ要素となった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画通り、27年度の研究活動をふまえ、国際共同舞台制作の発展的な方法論考察を推進する。調査対象をカンボジアを中心とし、ほかインドシナ地域との研究交流を深め、2回目の国内招聘を実施予定。舞台芸術作品の最終仕上げを実施し、そのプロセスから舞台芸術演出方法論について理論的なまとめを進めていく。また、北米との研究交流も継続発展させ、欧米における、または欧米からみるアジアの舞台表現との比較検討を行いながら、そこからみえてくる問題点について考察していく。
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備考 |
楜沢順:創作記録(FullHD)、動画収録(Panasonic GH4、DJI Osmo、GoPro静止画記録Canon 7Dドキュメンタリ)。4K(UHD)とFullHDでのステージ収録(Panasonic、Sony,メーカー提供のLog(対数)カーブを用いた広ダイナミックレンジ収録,Look Up Tableカラープロファイルによる色空間管理による高精度Collar grading。
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