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2013 年度 実績報告書

脱近代的世界観に基づく水に関する地域づくり

研究課題

研究課題/領域番号 24330162
研究機関早稲田大学

研究代表者

鳥越 皓之  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80097873)

研究分担者 桜井 厚  立教大学, 社会学部, 研究員 (80153948)
川田 美紀  大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (40548236)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードポストモダン / 水利用 / 地域づくり / 環境社会学 / ライフヒストリー / まちづくり
研究概要

本年度は、現地調査を中心にしてデーターを集積することを主な業務とし、それに学会・図書館などに行っての情報の収集を行った。その成果は研究実績欄に示すように、この年度における初期の目的は十分に達したと自己評価している。
課題は、脱近代というポストモダンと位置づけることも可能な現代社会において、新しい世界観に基づく水利用は、具体的にどのような表れをしているのかを理解しようというのは本年度の課題であった。それを水についての実態の調査、また地域におけるまちづくりの仮定で、水などの資源がどのような評価を受けているかというような調査も行った。
それに加えて、本来の計画ではなかったが、この課題について直接かかわってくると想定された東日本大震災にかかわっての水の調査を加えることにした。とりわけ分担者のひとりはそれをライフヒストリー的手法で精力的に行ったことが、研究実績欄でもしめされているように思う。またもうひとりの分担者はコミュニティまちづくりに集中して、仕事をした。代表者の鳥越皓之は、研究業績欄に示すように、どちらかというと、表に現れた成果としては、やや理論的な色彩をもつが、この年度は各地で現地調査をしており、目的どおりの情報を集積したが、この年度では、報告のなかの一部にそれを取り入れただけで、まだ、その情報を十分に整理でき得ていない。それは少し時間をとりながらまとめていくことになるだろう。また、前年度と今年度の調査研究成果の中間報告として、国際学会(中国)で、報告することができた。学会ではよい評価を得たと自認している。それはどの国でもポストモダンの時代の自然資源のあり方に関心があるからであろう。多くの質問を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

代表者、ふたりの分担者の業績が示しているように、いまだ与えられた期間の研究途上であるものの、それなりの数の研究成果を得ている。また、学会での口頭報告ができるほどに学会で示すことができたことは評価して良いと自認している。研究の過程において、とくに問題となる障害もなかった。次年度ぐらいから、口頭報告の結果を論文化できるのではないかと思っている。

今後の研究の推進方策

当初の目的と少し異なったところは、東日本大震災を視野に入れる必要を感じ始めたことである。そのため、本年度も代表者と分担者のうちのひとりの成果にそれは表れているが、新年度においてもこの傾向を強めていくことになるだろう。
それとやはりもう少し実証的な成果を蓄積する必要のあることを痛感しており、現地調査の回数を増やすことを考えている。ただ、代表者の時間的制限もあるため、大学院生を現地に送って資料収集をしてもらうことも視野に入れている。

次年度の研究費の使用計画

予定していた調査相手先の面談の都合が悪くなったために、先延ばしをせざるを得なかったため。
今年度の面接時間をとってもらえることの内諾を得ているので、そのことによって予定計画通りとなり、問題は解消すると想定される。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Life Environmentalism: A Model Developed under Environmental Degradation2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Torigoe
    • 雑誌名

      International Journal of Japanese Sociology

      巻: 23 ページ: 21-31

    • DOI

      10.1111/ijjs.12022

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「地域コミュニティの生存戦略--東日本大震災における被災地の対応から2013

    • 著者名/発表者名
      桜井厚
    • 雑誌名

      応用社会学研究

      巻: 56 ページ: 1-16

  • [雑誌論文] 水環境の社会学-資源管理から場所とのかかわりへ-2013

    • 著者名/発表者名
      川田美紀
    • 雑誌名

      環境社会学研究』第19号pp174-183、2013年11月

      巻: 19 ページ: 174-183

  • [学会発表] 東日本大震災以降の社会学的実践の模索

    • 著者名/発表者名
      鳥越皓之
    • 学会等名
      日本社会学会(会長講演)
    • 発表場所
      慶応大学
    • 招待講演
  • [学会発表] Communities in the Second Stage of Modernization(Water Usage in a Postmodern Community)

    • 著者名/発表者名
      鳥越皓之
    • 学会等名
      International Symposium on Environmental Sociology in East Asia
    • 発表場所
      河海大学(中国・南京市)
    • 招待講演
  • [学会発表] コミュニティ空間からエネルギーを取り出すとはどういうことか

    • 著者名/発表者名
      鳥越皓之
    • 学会等名
      地域コミュニティ学会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 生活環境主義とは何か

    • 著者名/発表者名
      鳥越皓之
    • 学会等名
      現在民俗学研究会
    • 発表場所
      東京大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 震災直後の住民の生活戦略--陸前高田市小友町新田地区の生活用水 の事例から

    • 著者名/発表者名
      桜井厚
    • 学会等名
      ライフヒストリー研究会
    • 発表場所
      立教大学
  • [図書] 環境の日本史〔自然利用と破壊〕そのうち「都市化と自然破壊」を担当2013

    • 著者名/発表者名
      鳥越皓之
    • 総ページ数
      292
    • 出版者
      吉川弘文館
  • [図書] 語りが拓く地平 うち「口述の生活史はいかにして成立したか」を分担執筆2013

    • 著者名/発表者名
      桜井厚
    • 総ページ数
      266(分担執筆分、15-35)
    • 出版者
      せりか書房

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公開日: 2015-05-28  

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