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2013 年度 実績報告書

PISAの受容に見る国際標準化とダイバーシティの対話の可能性に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24330238
研究機関比治山大学

研究代表者

二宮 皓  比治山大学, その他部局等, 学長 (70000031)

研究分担者 田崎 徳友  九州女子大学, 共通教育機構, 教授 (10091224)
藤井 泰  松山大学, 経営学部, 教授 (80148783)
金 龍哲  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (20274029)
佐々木 司  山口大学, 教育学部, 教授 (30263651)
渡邊 あや  国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (60449105)
卜部 匡司  広島市立大学, 国際学部, 准教授 (30452600)
佐藤 仁  福岡大学, 人文学部, 准教授 (30432701)
潘 建秀  大阪大学, 人間科学研究科, 招聘准教授 (70570141)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード比較国際教育学 / 教育政策 / 学力調査 / 教育課程 / 国際研究者交流 / 国際情報交換
研究概要

本研究は、「近代以降国民国家の営みと捉えられてきた初等・中等教育において国際標準化が進んでいる」とする仮説を、PISA以降の各国の教育改革・教育戦略をエビデンスに基づき検証することにより、義務教育におけるグローバリゼーションの実態を明らかにすることを目的として、ダイバーシティ(多様性)が保持されることで人類社会のサステイナビリティがより強化できるとする考え方・視座から、この仮説と現実の実相を批判的に検討することを試みるものである。具体的にな、①各国の義務教育政策におけるOECD型ガバナンス・モデルの影響、②PISAによる各国の教育改革及び教育戦略(教育課程・教科書、教育評価・学力調査、教員養成・制度)の変容、③義務教育及び義務教育政策の国際標準化の実態、の3点を明らかにした上で、④教育のダイバーシティ(多様性)・共生の観点から教育のあり方について提案を行うという手順で進めることとしている。
研究2年目にあたる平成25年度は、各国担当者が、文献調査を中心として各国の情報収集と分析に努めた。特に今年は、各国で実施されている学力調査を主たる対象とし、各国が学習成果をどのようにアセスメントしているかの把握に努めるとともに、その実施概要をリスト化し、各国が実施している学力調査のマッピングを行った。加えて、これまでの研究成果を総括し、我々が抱いている仮説の妥当性の検証を行うべく、OECDの教育局次長であるシュライヒャー氏を招へいし、意見交換を行った。
なお、それらの成果は、世界比較教育学会をはじめ、国内外の学会において発表を行ったほか、教育系の雑誌で本研究に関わるテーマの連載を研究グループ全体で担当するなど、研究成果の発信に努めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

計画よりも早く研究が進んでおり、成果の発表も十分に行われている。研究が早く進んだことにより、新たな問題意識がめばえ、研究計画全体としても発展している。

今後の研究の推進方策

当初予定していた計画は、ほぼ達成されている。そのことにより新たに生じた課題に取り組むとともに、研究成果の効果的な発信のあり方を研究グループ全体で検討し、実施したい。

次年度の研究費の使用計画

専門家の招聘及び海外研究協力者の招聘を予定し、これにかかる旅費を申請していたが、招聘予定者自身の資金で研究会に参加していただいたため、予定していた経費が不要となったため。
最終年度は、研究成果の積極的な発信を計画している。そのため、次年度繰越分については、国内外の学会等で発表するための経費に充てることとし、国内外の一線級の研究者からより多くのフィードバックを得る機会を持つために使用する予定である。

  • 研究成果

    (34件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (24件) 学会発表 (5件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] トップ・パフォーマーズをめぐるアメリカのダイバーシティ-National Center on Education and the Economyを中心に-2014

    • 著者名/発表者名
      佐々木司
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(CD-ROM版)

      巻: 59 ページ: 420-425

  • [雑誌論文] フランスにおける「共通の基礎」学修成果の測定と評価2014

    • 著者名/発表者名
      田崎徳友・金井裕美子
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(CD-ROM版)

      巻: 59 ページ: 449-454

  • [雑誌論文] ニュージーランドの学力テスト―キー・コンピテンシー育成の観点から―2014

    • 著者名/発表者名
      島津礼子
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(CD-ROM版)

      巻: 59 ページ: 444-448

  • [雑誌論文] ベルギーにおけるコンピテンシーを基盤とした学修の指導と評価2014

    • 著者名/発表者名
      金井裕美子
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(CD-ROM版)

      巻: 59 ページ: 455-460

  • [雑誌論文] 教育における“国際標準化”と“多様性保持”の力学―中国のPISA受容過程に見る教育伝統の位置づけ―2014

    • 著者名/発表者名
      金龍哲
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(CD-ROM版)

      巻: 2014 ページ: 438-443

  • [雑誌論文] フィリピンにおける中等教育制度改革の現状に関する考察-「K to 12 計画 」導入の背景と中等教育制度改革上の意味を中心に-2014

    • 著者名/発表者名
      石田憲一
    • 雑誌名

      純心人文研究

      巻: 20 ページ: 53-63

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたのか(7)フランス編(上)-多肢選択問題に慣れていない2014

    • 著者名/発表者名
      田崎徳友
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1274 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情PISA調査の結果で世界はどう動いたか(11)中国編(上)-上海型学力調査モデルの構築2014

    • 著者名/発表者名
      金龍哲
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1283 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情PISA調査の結果で世界はどう動いたか(12)中国編(下)-リテラシー概念の受容:新「課程標準」に見るPISAの影響2014

    • 著者名/発表者名
      金龍哲
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1285 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(13)-ベルギー編-フランス語共同体に与えた影響2014

    • 著者名/発表者名
      金井裕美子
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1287 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(14)オランダ編-知識経済トップ5をめざす2014

    • 著者名/発表者名
      グリーク・リークレ、大野亜由未
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1289 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(15)フィンランド編(上)-PISAが守った平等志向の教育制度2014

    • 著者名/発表者名
      渡邊あや
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1291 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(16)フィンランド編(下)-新たな課題:顕在化する格差2014

    • 著者名/発表者名
      渡邊あや
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1293 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(17)オーストラリア編(上)2014

    • 著者名/発表者名
      奥田久春
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1295 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(18)オーストラリア編(下)2014

    • 著者名/発表者名
      奥田久春
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1297 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(1)ドイツ編(上)-教育制度とカリキュラムの動き2013

    • 著者名/発表者名
      大野亜由未
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1261 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(2)ドイツ編(下)-教育養成制度の動向2013

    • 著者名/発表者名
      大野亜由未
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1264 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(3)アメリカ編(上)-「共通基準」の創設2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木司
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1266 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(4)アメリカ編(下)-CCSSの特徴とこれからの教育課程2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木司
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1268 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(5)イギリス編(上)-PISAショックはなかった2013

    • 著者名/発表者名
      藤井泰
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1270 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(6)イギリス編(下)-カリキュラムの見直しと教員養成2013

    • 著者名/発表者名
      藤井泰
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1272 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたのか(8)フランス編(下)-PISAを教育改革の契機に2013

    • 著者名/発表者名
      田崎徳友
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1276 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(9)カナダ編(上)-PISAの結果に対するカナダ国内の反応2013

    • 著者名/発表者名
      下村智子
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1278 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 世界の教育事情 PISA調査の結果で世界はどう動いたか(10)カナダ編(下)-オンタリオ州における教育改革2013

    • 著者名/発表者名
      下村智子
    • 雑誌名

      週刊教育資料

      巻: 1280 ページ: 22-23

  • [学会発表] A Comparative Study of the PISA's Impact on Education Policies: with Viewpoint of Global Governance.

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Sato, Masashi Urabe, Akira Ninomiya, Tsukasa Sasaki
    • 学会等名
      XV World Congress of Comparative Education Societies
    • 発表場所
      University of Buenos Aires (Argentina)
  • [学会発表] アメリカが意識するトップパフォーマーズ

    • 著者名/発表者名
      佐々木司
    • 学会等名
      中国四国教育学会第65回大会
    • 発表場所
      高知工科大学
  • [学会発表] フランスにおける「共通の基礎」学修成果の測定と評価

    • 著者名/発表者名
      金井裕美子・田崎徳友
    • 学会等名
      中国四国教育学会第65回大会
    • 発表場所
      高知工科大学
  • [学会発表] ニュージーランドの学力テスト-キー・コンピテンシー育成の観点から-

    • 著者名/発表者名
      島津礼子
    • 学会等名
      中国四国教育学会第65回大会
    • 発表場所
      高知工科大学
  • [学会発表] フィリピンにおける中等教育制度改革の現状-K to 12計画に焦点をあてて-

    • 著者名/発表者名
      石田憲一
    • 学会等名
      日本比較教育学会第49回大会
    • 発表場所
      上智大学
  • [図書] 諸外国の教育行財政-7か国と日本の比較-2014

    • 著者名/発表者名
      文部科学省
    • 総ページ数
      372頁(内、216-235頁)
    • 出版者
      ジアース教育新社
  • [図書] 新しい教育行政学2014

    • 著者名/発表者名
      河野和清
    • 総ページ数
      241頁(内、225-235頁)
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 新版 世界の学校-教育制度から日常の学校風景まで2013

    • 著者名/発表者名
      二宮皓(編著)
    • 総ページ数
      232頁
    • 出版者
      学事出版
  • [図書] これからの学校教育と教師-これからの学校教育と教師: 「失敗」から学ぶ教師論入門2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木司、三山緑(編著)
    • 総ページ数
      190頁
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 諸外国の教育課程と資質・能力―重視する資質・能力に焦点を当てて2013

    • 著者名/発表者名
      国立教育政策研究所(編)
    • 総ページ数
      193頁(内、15-85、103-118、135-149頁)
    • 出版者
      国立教育政策研究所

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公開日: 2015-05-28  

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