WT1特異的TCR発現ベクターを用いて作製したWT1-TCR-T細胞を養子免疫することによって、白血病細胞の増殖を抑制した。さらに、ヒト化マウス実験系によって、ヒト白血病幹細胞を排除できる可能性が示唆された。WT1-TCRをヒト造血幹細胞に遺伝子導入し、HLA-A24-TG-NSGマウスに移植したところ、白血病細胞に対するCTLが分化増殖することが示された。他方、CD16-CD3ζキメラレセプター遺伝子発現ベクターを作製し、抗体療法との併用による新規がん免疫細胞療法を開発した。CD16-CD3ζ-T細胞は、高いADCC活性を呈することがin vitroならびにin vivo実験系で示された。
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