研究課題
知能障害を有しない自閉症スペクトラム障害者へのオキシトシンの経鼻長期投与をおこない、脳内セロトニンシステムへの影響や、社会的認知機能への影響を調査し、オキシトシンに反応しやすい個体の大脳生理学的特徴を検討することが本研究の目的である。試験のデザインは、非ランダム化無対象オープンデザインを用いた。16歳以上の知的障害のない男性アスペルガー障害患者にたいするオキシトシンの経鼻長期投与の脳活動に与える影響やセロトニンシステムに与える影響などの判定を医師主導の非盲検臨床薬理試験として進めた。脳機能測定においては、脳磁図計(MEG)およびPositron Emission Tomography(PET)を用いた。プラセボコントロール二重盲検臨床薬理試験による検査については、検査回数が増大することから、費用において困難があるため断念し、実現可能な、非盲検で検実薬投与前後の脳内の生理学的変化の評価を行った。最終的に、10人の自閉症スペクトラム障害者が臨床試験に参加し、オキシトシンの経鼻投与10週間の投与前後の脳内オキシトシントランスポーター密度の変化をPETにて、社会的刺激に対する脳の反応をMEGにて測定する試験が完了した。最近10人目の試験が終了したところであり、現在、PETおよびMEGのデータの詳細な絶対値は現在解析中である。絶対的な値ではないが、個体により、オキシトシン投与後にセロトニントランスポーターが増加しているケースと、変化のないケースが認められた。臨床症状との関連については、現在解析中である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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