研究課題/領域番号 |
24390506
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
花田 裕子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (80274744)
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研究分担者 |
北島 謙吾 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30204887)
岩瀬 信夫 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (40232673)
小澤 寛樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (50260766)
河村 奈美子(大西) 大分大学, 医学部, 准教授 (50344560)
永江 誠治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (50452842)
星 美和子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (70433133)
本田 純久 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90244053)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 移行支援 / 自立 / 若者 / 児童虐待被害者 / 地域 |
研究実績の概要 |
本年度は、児童養護施設(小規模児童養護施設・ユニットケアなども含む)・自立援助ホーム・情緒障害児短期施設を対象に質問し調査を行った。回答者は施設責任者とした。 児童養護施設は、現在小規模化の動きが激しく実態を把握することが非常に困難であり、また多方面からの調査が入っているため協力を得られた施設は限定された。また、一つの法人で複数のタイプの施設を持っている場合、別々の回答を依頼したが混乱しているケースも複数みられ貴重なデータを欠損値とするしかなかった。現在、これらのデータの入力作業が終わり、解析に入っている段階である。今年度は、インタビュー調査は実施していないが、地域の児童養護施設の職員との関係構築ができつつあるため、質問紙の解析結果によってはインタビューを実施することも考慮している。 本年度の調査によって、虐待被害児が養育されているであろう家庭、施設を網羅したことになる。 また、初年度の調査で行ったグループホームのインタビューデーターの結果、および里親、グループホームの量的調査結果を世界児童虐待防止学会(名古屋)で合計3件報告を行った。特にインタビュー結果の発表では、里親からは非常に現状にあった結果であるという評価をいただいた。また海外の研究者からも多くの質問があり貴重なデータであるという評価であった。 初年度に引き続き、米国のtransition to adultfood cannfarence(フィアデルフィア)に参加した。そこで知己を得た主催者であるオクラホマ大学のNRCYDの移行支援プログラムの視察を依頼して快諾していただき、3月にNRCYDの地域での自立生活への支援、電話でのケースカンファレンス、トラウマ治療、グループホームの視察、10代のためのカンファレンスの状況などを視察してくることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書通りに調査は進行できている。しかし調査の規模が大きいため成果発表が遅れていることだけが問題である。 初年度の国際シンポジュウムを契機に米国での人脈ができ始めたため、グループホームの視察や米国の虐待を受けた子供たちにも直接会うことができたことは、計画以上の成果といえる。次のステップとして日本にトラウマケアや生活スキルトレーニング、健康な成長のためのスキルなどのプログラムの導入に向けて情報を整理して準備にも取り掛かることが可能であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、共同研究者と協力してこれまでのデータの詳細な分析をして学会発表、論文作成として成果発表をすることが課題である。また、米国の移行支援の専門家と日本の里親や養護施設のスタッフとの交流によって、米国で開発された移行支援プログラムの日本への移行と修正についても着手する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
文献購入が予定より安価だったため
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次年度使用額の使用計画 |
成果発表のための旅費に補充する。
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