本研究では,認知障害者に対して,日常生活行動を認知リハビリテーション対象とし,認知障害者の自立を促進するために,「遠隔認知リハビリテーション方式」という新しい認知リハビリ方式を提案した.具体的には,3つの基本技術:1)生活空間の環境構造化と安心なリハビリテーション進行支援(危険行動を予測し事故を未然に防ぐ),2)認知障害モデルに基づくインタラクション制御(共同注意や共感を示す情動行動を伴う),3)気づきの誘発に基づく自立支援のための振り返り支援から構成される.在宅を想定した遠隔認知リハビリテーション実験を通して,実験参加者全員に対して,自立へのステップとしての効果が確認された.
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