研究課題/領域番号 |
24500465
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
洲鎌 秀永 日本医科大学, 医学部, 講師 (70302461)
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キーワード | 慢性ストレス / ミクログリア / 黒質 / ドーパミン / 青斑核 / ノルアドレナリン / 神経免疫 / 神経科学 |
研究概要 |
今回行ったのは、慢性ストレスによる脳内免疫およびドーパミンニューロン変性への作用である。実験では正常ウィスターラットを用いた。拘束ストレスを負荷した。一日8時間、週5日間のストレスを最長16週間まで負荷した。慢性ストレス後、脳内ミクログリアの活性化が確認された。特に2週目、4週目あたりが強く、8週目、16週目では少し減弱を示した。脳の部位別では、黒質、海馬、視床下部、視床で強かった。今回明らかになったのは、黒質ドーパミンニューロン数の減少である。ドーパミンニューロン数は、4週以降に出現した。16週では、半数以上のドーパミンニューロンの消失が確認された。更に、今回明らかになったのは、青斑核でのノルアドレナリンニューロンの減少である。青斑核でのノルアドレナリンは、黒質よりやや遅れ、8週以降に減少を示した。黒質、青斑核でのニューロンロスおよびミクログリア活性化を明らかにした。現在、その因果関係およびメカニズムの解明を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
慢性ストレスによるドーパミン神経変性の作用を明らかにした。その事は当初の目的でもあり、実験はおおむね進展している。
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今後の研究の推進方策 |
活性化したミクログリアとドーパミン神経変性の因果関係を明らかにしていく。特に、ミクログリアから分泌されるサイトカイン、およびドーパミン神経上にあるサイトカイン受容体を明らかにしていく。
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